【2023プレナスなでしこリーグ2部 第11節~試合結果~】VS JFAアカデミー福島戦
いつもFCふじざくら山梨へご声援頂きまして誠にありがとうございます。
6月10日に行われた2023プレナスなでしこリーグ2部第11節のJFAアカデミー福島の試合結果をお伝えいたします。
≪2023プレナスなでしこリーグ2部第11節~結果~≫
(45分ハーフ)
FCふじざくら山梨 0-5 JFAアカデミー福島
-前半 0-3
-後半 0-2
(ご来場者)
587名
≪スターティングメンバー≫
GK 出口春奈
DF 濱名花子 加村ななみ 高山紗希 中村友香
MF 菅百花 井原美波 田中里穂 金井奈苗 辻野友実子
FW 鈴木和遥
(途中出場)
HT OUT11中村友香 → IN4小鍛治旭
HT OUT25 田中里穂 → IN14 脇田紗弥
【今節の振り返り~マッチレポート】
(レポート by 伊藤 千梅/撮影 by 北原 基行)
2023年シーズンも折り返しを迎えた中、先週の試合では北海道から勝ち点3を持ち帰ったFCふじざくら山梨。今節は、初戦で敗北を喫したJFAアカデミー福島と対戦します。現在2位に位置する相手に対し、FCふじざくら山梨は6位。前半戦のリベンジを果たし、順位の巻き返しを狙います。
本日は、山梨で沖縄を感じ、楽しんでもらう「沖縄ハイサイフェア」を開催しました。
FCふじざくら山梨が今年2月に強化合宿を行った沖縄県南城市。その際、温かく迎えてくださった沖縄の皆さまに代わり、今回は山梨から沖縄の良さを伝えていくイベントとなっています。
ホーム戦で定期開催を行っているふじざくらマルシェも、本日は沖縄国際通りをイメージした沖縄尽くしのマルシェとなっています。出口選手が企画から携わった、BakeryBase太陽と虹さんとのコラボ商品「タコライス風ベーグルサンド」も販売。その他にもキッチンカーを出店してくださる皆様にご協力いただき、沖縄風のアレンジメニューが数多く並びました。
試合前には、琉球國祭り太鼓隊によるエイサーの演舞が行われました。琉球國祭り太鼓隊は、沖縄県に本部を置き、全国・海外に支部をもつ創作エイサー団体です。会場では、伝統芸能であるエイサーに、空手の型や沖縄県の曲を取り入れた演舞を披露。伝統文化に触れる貴重な機会となりました。
ホーム、アウェイ問わず、観客席のサポーターさんはキッチンカーの料理を片手に、食い入るようにエイサーを見つめます。太鼓の音と指笛、そして観客席からの手拍子が加わり、会場全体が穏やかな空気に包まれました。
選手入場の際も太鼓と指笛で迎えられた中、ピッチに立つと空気を引き締め、一気に試合モードに切り替える選手たち。
立ち上がりは、攻守の入れ替えが激しい展開に。
開始2分で圧倒的なスピードで裏へと抜け出され、相手がファーストシュートを放ちます。一方のFCふじざくら山梨は、前節勝ち越しゴールを決めた鈴木がファーストシュート。枠には収まらなかったものの、そのまま相手陣地に攻め込むと、コーナーキックも先に獲得します。
試合開始直後は五分五分の状況でしたが、アグレッシブに前線からプレッシャーをかける相手に対し、徐々に勢いに飲まれるFCふじざくら山梨。寄せの速い相手をかわしながら、ギリギリのところでボールを回します。
試合が動いたのは前半10分。自陣でのビルドアップミスから、奪ったボールをゴール前に運びこむ相手。最後は左足でサイドネットに突き刺されて失点し、1つのミスを確実にものにされました。
チャンスを作り出しつつも決定機には至らず、次第に相手に攻め込まれる時間帯に。
集中した守りで乗り切りたいところでしたが、1本の縦パスから相手にペナルティエリアへの侵入を許します。前を向いたところでプレッシャーをかけるも間に合わず、落ち着いて足を振り抜かれると、前半18分に2失点目。一瞬の隙で得点につなげられてしまいます。
反撃に出たいFCふじざくら山梨でしたが、依然として前進がままならない状況。
キーパーまでプレッシャーをかけてくる相手をうまくいなすことができず、ゴール前で相手にボールを奪われます。シュートを防いでコーナーキックに持ち込むも、最後は頭で合わせられ、前半32分で再び失点。
その後もカウンターでの攻撃をみせますが、テクニックのある相手に対して局面で勝ち切れないシーンも数多くみられ、危ういシーンが続きます。
前半終了間際に、再びビルドアップミスでボールを奪われると、相手がドリブルで突破。鋭いシュートが放たれますが、ここは出口がセーブ。相手の怒涛の攻撃に耐え、3点ビハインドで試合を折り返しました。
ハーフタイムで、スピードのある小鍛冶と脇田を投入。3点を追いかける中、試合前の「一歩も引かないゲームをしよう」という渡辺監督の言葉通り、失点を減らすことよりも得点をあげにいく姿勢を貫きます。
まずは1点が欲しいFCふじざくら山梨。
後半8分、サイドを駆け上がった濱名のクロスに、相手キーパーが反応。コーナーキックのチャンスを得ます。しかし得点には繋がらず、カウンターから攻め込まれる展開に。
ここは濱名が相手の攻撃スピードを押し殺し、最後は加村のブロックでその場を凌ぎます。
前半同様、相手のパス回しに翻弄されるシーンが増えると、後半10分には4失点目。左サイドからえぐってくる相手のドリブルに対応できず、最後はゴール右隅に沈められました。
それでも、選手たちは決して諦めた様子を見せずに走り続けます。
副キャプテンの菅も大声でチームを鼓舞すると、自身もサイドから真ん中まで絞って相手のボールカットでピンチを防ぎます。
ホームの意地を見せたいFCふじざくら山梨は、ここから怒涛の攻撃を仕掛けます。
逆サイドからの展開で菅にボールを集めると、前線へ配給。それに対し、立て続けに脇田が反応しゴール前に迫ります。
その後も前線からのプレッシャーをかけ、DFからボールを奪った脇田が、ドリブルで相手を引きはがします。シュートはキーパーの正面でキャッチされますが、得点の気配が出てきたことで観客席も沸き立ちます。
ようやくリズムを掴むと、連続した攻撃をみせるFCふじざくら山梨。
右サイドからの濱名のクロスに、脇田がヘディングシュート。続く左サイド辻野のロングスローから鈴木にあてると、最後は今季初スタメン井原がシュート。センターバックの加村もハーフライン近くのインターセプトで相手のチャンスの芽を潰し、攻撃を支えます。
試合終盤は相手陣地に攻め込んでいたFCふじざくら山梨でしたが、ロスタイムで相手にコーナーキックを与えてしまいます。
キーパーコーチから「勝負だぞ」と檄が飛び、全員が気を引き締めて臨んだコーナーキックでしたが、相手がヘディングで合わせたボールが味方に当たり、シュートコースが変更。
キーパー出口も反応することができず、最後の最後でオウンゴールを献上してしまいました。
終盤は良い流れを作り出していたものの、全体を通して自分たちのミスから得点を与えてしまったFCふじざくら山梨。0-5と上位チーム相手に実力の差を見せつけられた、悔しい敗戦となりました。
試合後は、ゴールの前に立ち続けたGK出口が挨拶。この結果を受け止めた上で「もっともっとやらないといけないと知った試合になった」と、今回の敗戦を糧に、残りのリーグ後半戦に向けて気持ちを新たに闘うと決意を述べました。
ゴール裏のサポーターさんからのふじざくらコールに、観客席まで広がる手拍子。「前を向け!」の声かけに、必死に選手たちは顔を上げていました。
本日も会場一体となった応援をありがとうございました。
皆様の声にいつも背中を押され、苦しいときに助けられています。悔しい結果とはなりましたが、最後まで走り続けた選手たち、そしてこれからも走り続ける選手たちを、引き続き後押しいただけますと幸いです。
次節からの2戦はアウェイの試合が続きますが、SNS等で結果を追っていただけたら嬉しいです。次回のホーム戦ではさらに進化した姿を見せられるよう、日々の練習から高め合っていきたいと思います。ご声援のほどよろしくお願いいたします。
以下、渡辺海監督、脇田紗弥選手、小鍛治旭選手のコメントになります。
渡辺海監督
Q)試合を振り返って
JFAアカデミー福島さんとの闘いは、格上相手で厳しい闘いになることは、準備段階から予想していました。それに向けて、攻守において1つずつキーファクターをトレーニングで落としながら1週間の準備をしていました。ベースとして、自分たちの闘い方やあり方を変えずにこのゲームに臨むことをもった中で、ある程度用意していたものはこのゲームでも発揮させることができたかなとは思っています。
ただ、相手の圧力を想像以上に受けてしまったことで、自分たちが想定していたもの以外でのエラーで失点を重ねてしまったところは課題だったと思っています。リズムが崩れる展開の中で、それを変えることが出来なかった、波に乗り切れない状況を打破する力がまだチーム全体として足りていないと感じています。その部分をどう改善していくかは、戦術的な話とは別に、どう選手たちに伝えていくかを考えていこうと思っています。
Q)来週の試合に向けて
求めたい勝利という結果をチームとして目指していくことはもちろん。アウェイの地だとしても、感動が駆け抜けるフットボールというもののあり方は変わりません。そこに向けた部分の準備は、次節も継続していきたいです。まだまだそこに向けて、取り組みの質含めてやれることは多いと思うので。ブラすことなく前に進んでいければなと思います。
脇田紗弥
Q)今日の試合を振り返って
なでしこリーグ1部に上がるという自分たちの目標を達成するためには、絶対に落とせない試合でした。前回対戦した時に負けた相手でもあったし、リベンジも兼ねて絶対勝とうという気持ちで試合には入りました。でも結果、0-5という形で終わったのはすごく悔しいです。
Q)後半から出場する際、どのような気持ちで入ったのか
前半は攻められる時間が多く、3失点している中での出場ではありました。でも逆に、ディフェンス陣含めて全員で3点に抑えたじゃないですけど。だったらその分、自分が入ることで自分の特徴を最大限に発揮して逆転しよう、得点という形でチームに貢献したい、という気持ちで入りました。
Q)次の試合に向けて
次節はアウェイになりますが、自分たちがやっているサッカーは変えずに、積み上げてきたものをしっかり発揮して、応援してくれている人に勝利を届けたいです。
小鍛治旭
Q)今日の試合を振り返って
失点がまず多かったです。練習中でも簡単に失点してしまう場面や、自分たちのミスで失点してしまうシーンが今週もあったので、それが試合にも出てしまったかなと思います。
Q)後半から出場する際、どのような気持ちで入ったのか
監督からは、元々今週の練習で「レベルの高い相手だからこそ、守備の時間は増える。まずは守備をしっかりやる。その中で、自分の良さを攻撃で出せるように」という話はしていました。
自分は後半から入ったので、流れを変える選手になるためにどうしたらいいかを考えた上で、ピッチに入りました。自分個人の振り返りとしては、攻撃的にプレーしなきゃいけない立場として「仕掛けてクロスを何本上げたか」「シュートを打てたのか」というところまで、求めていかないといけないと感じています。
Q)次の試合に向けて
前節アウェイで勝利をすることができたので、次節も今日の悔しさと、サポーターの皆さんの温かい声を忘れず、それらを背中に背負って勝ち点3を持って帰ってこられるように頑張ります。