【ご報告】〜街レポ〜甲府刑務所様を訪問しました
いつもFCふじざくら山梨へご声援を頂きありがとうございます。
先日、甲府刑務所様に五十嵐GM、松岡沙由理、井原美波、徳田優香の3選手がご訪問させていただき、施設訪問及びサイン入りポスターを贈呈しました。
FCふじざくら山梨のコンセプトである「社会でも一流」を目指すため、我々はオフザピッチ活動として地域で応援してくださる皆様を訪問し、社会との接点づくりを行なっております。
そこから得られる学びや気づきが、1社会人としての成長や視座を高めることに繋がると考えます。
一方、地域の皆さまはFCふじざくら山梨の選手と交流頂くことで、選手やチームのことを少しでも知るきっかけとなり、我々の想い・本気度を感じ取って頂き、応援したい、試合会場で試合を観てみたいと思って頂けることが狙いとなります。
甲府刑務所様には、今シーズンより、牛皮を使用したコラボストラップをご製作・販売させていただいております。
受刑者の方々が社会復帰のために行う刑務作業の一環として製作を手掛け、スポーツチームというフィルターを通して手に届く喜びを創出するため、グッズ製作にお声がけいただいたことが始まりとなります。
今回は、普段触れることのない地域の方々がどのような仕事をしているのかを知り、私たちの目指すプレイングワーカーへと繋げるため、施設訪問させていただきました。
まずは荻澤所長から刑務所の歴史や組織構造、運営、収容者の概要などについてお話を伺いました。
過去、現在における日本の犯罪状況や、最も多い犯罪、刑期、年齢などの傾向についても学ばせていただきました。
また、こちらの甲府刑務所様では社会復帰のために行う刑務作業や、再発防止や社会復帰に向けた就労支援プログラムが実施されていました。
作業製品の中には、全国刑務作業製品審査会にて法務大臣賞を受賞した作品もありました。
実際に座らせていただいていたソファもこちらで製作されたもので、高級な革素材を使用しているだけあって、非常に座り心地が良かったです。
その後、刑務官同行のもと、受刑者の方が実際に生活している部屋をはじめ、木工、洋裁、金属、革工などが行われている作業施設を見て回らせていただきました。
施設内は、監視カメラや警報器などが密に設置されており、厳重な警備体制が敷かれていました。
受刑者の皆さんは、私たちが来ても手を止めることなく、刑務官監視の下、淡々と作業に従事していました。
どの製品もプロの方が作られたのではないかと思うほど、勝るとも劣らないクオリティのものばかりでした。
またコラボストラップを製作している様子も拝見しました。
手作業で作られていることは知っていましたが、一本一本丁寧に編み込まれており、その手際の良さはプロの職人そのものでした。
実際に作られる様子を見れたことで、より魅力的に感じられた瞬間でした。
刑務所では苦役を与えることよりも、社会復帰した際、有為な人材となれるよう職業訓練を施す機能が重視されていることを実感しました。
施設内を見て回った後は、再び所長室へ戻り、質疑応答や感想を述べさせていただきました。
受刑者との距離感や重度の犯罪を犯した受刑者との関わり、指導する上で意識していることなど、人間関係を構築する上で必要となる要素について学ばせていただきました。
刑務官は個々人の能力や犯罪歴など、ありとあらゆる情報を把握し、刑務所全体としての統率や受刑者間の平等も図らなければならない中、常に気を許してはならないことが伺えました。
今回の施設訪問を通じて、刑務所という場所がこの地域にどういった役割を果たしているのか、私たちスポーツチームが地域に果たす役割について、改めて考えるきっかけとなりました。
甲府刑務所の皆さま、この度はお忙しい中、お時間頂きましてありがとうございました。
今後もさまざまなコラボグッズを通して、より良いパートナー関係として応援頂けるよう、引き続きよろしくお願いいたします。
下記、3選手のコメントです。
松岡沙由理(NO.3)によるコメント
先日はご訪問させていただき、ありがとうございました。
刑務所というと暗くてどんよりしていて、職員の人も怖いイメージでした。
しかし、全くそのイメージは違い、職員の方は、まず受刑者を社会復帰させるために様々なことを考えていました。
その姿はまるで親子のようで時には厳しく、時には愛情をもって接する。
実際に作業をしている様子を見学させていただきましたが、様々なものを製作していて驚きました。
私たちとコラボして作ったストラップをはじめ、ミシンを使った細かい作業や、ソファーを作っていたり、カバンを作っていたり。
当初イメージしていた刑務所とはかなりイメージが変わりました。
荻澤所長とのお話では、過去にあったリアルな経験談や受刑者との関わり方、特に、上に立つ牽引力を感じました。
ただ見学するだけではなく、人して学ぶことが多い、濃い時間となりました。
いま中断期間中にチームとしてレベルアップをしなければいけない状況で、自分自身もっとチームを引っ張っていくような存在でいなければならないなと感じさせられる貴重な一日でした。
甲府刑務所の皆さん、このような機会をいただきありがとうございました。
井原美波(NO.7)によるコメント
まず、甲府刑務所 所長荻澤様をはじめ、甲府刑務所の皆さん、このような貴重な機会をいただきありがとうございました。
受刑者の皆さんが寝泊まりする個室は、テレビで見るような、想像してた通りのものでした。
娯楽のためにテレビがあったりと、時代に合わせて変化してるのかなとも思いました。
作業している場所は、とても暑く、普段エアコンのついている部屋でデスクワークをしている身としては、衝撃的な様子でした。
コラボグッズの作業風景も見させていただき、細かい作業をひとつひとつ手作業で作ってくださっていて、不器用な私からすると非常に感心させられました。
実際に作られているところを見ると、より商品の魅力が感じられ、大切にしたいと思いました。
個人的には所長の荻澤様とのお話がとても楽しく、学びになる時間でした。
人を相手にすることの難しさ、教育と更生の難しさ、人と接する時に気をつけた方が良いことなど、たくさん勉強になりました。
人間力が高まった時間だったなと思います。
もっと話していたかったくらいです。
今後も、新しいコラボグッズなどを通して商品の魅力を多くの方に知っていただき、作られている背景や関わってくださっている方々についても、たくさんの方に伝えていければと思います。
徳田優香(NO.17)によるコメント
甲府刑務所の皆様、この度は貴重なお時間をいただきありがとうございました。
所長の荻澤様とのお話の中で1番印象的だったことは、私自身の考えや意見を受け入れ、認めてくれたことです。
私だけでなく、あの場にいた全員に平等で対等な立場でお話をして下さいました。
そのため、どんな話も言葉もすぐに入ってきて、私の心の学びに変換して下さいました。
また、人への物事に対する伝え方が非常に学びとなり、私は将来サッカーの指導者になりたいと思っているので、伝え方という部分については、今後参考にさせていただきたいと思える時間でした。