【わたし日誌】2023年シーズンを振り返るVol.2 ~松岡沙由理#3~

FCふじざくら山梨の5シーズン目である2023年シーズンを選手自らが振返り、言葉に起こして届ける「わたし日誌」。
文章:松岡沙由理(本人)より

〇今年もっとも印象的だったこと

今年は自分にとって、とてももどかしいシーズンでした。去年、人数も少ない中でタイトな日程を乗り越えてようやくこのチームでなでしこリーグの切符を掴め、個人的にはなでしこリーグのステージに帰って来れたのが嬉しくて、試合が始まるのを楽しみにしていました。
そんな中で怪我をしてしまいました。
怪我をしたのはしょうがないことだし、当初は手術をするような受傷ではなかったので、時間が解決してくれるだろうという前向きな気持ちでした。
ですが中々痛みが取れない、チームは開幕してからなかなか勝てずにいる。苦しい状況なのに自分はピッチに立って戦えない。焦りはかなりありました。
そんな中でも、小川トレーナーを含め、メディカルチームでテーピングを工夫をしてもらったり、リハビリ計画を緻密に計画してもらったりと何とか復帰できるように支えてもらいました。
結果的に手術をするようになりましたが、気持ちはとても楽になりました。手術当日にはこれから頑張ってほしいという先生の気遣いから、私たちのホームゲームの入場曲で使われていた『This is me』を手術室で流してもらいました。
もどかしいシーズンではありましたがたくさんの人に助けてもらい、苦しい時期を乗り越えられたシーズンでした。

〇この1年間で選手として、そして人間として成長したこと

行動力です。以前までは『こういうことをやってみたい』で終わっていたものが、今年はまずはやってみよう精神が身についたと思います。
サッカーでは去年よりさらに自分自身も味方に声かけするのにも、細かくポジショニングにこだわるようになりました。まだまだ伝える力がたりなのでそれは継続的に意識していきたいです。社会人としても、例えば地域の方とコラボ商品を作ってみたい!と自分から計画を立てて、交渉し、実施に向けて運用できるようになったのは去年に比べて大きく成長したことだと思います。

〇私にとって「応援のチカラ」とは

とあるパートナー企業様へ訪問した際に『幸せとは?』についてお話しをして頂きました。『あなたにとっての幸せとは?』という質問をされた際に真っ先に浮かんだのが試合に勝ち、私たちの応援に来てくれたファン・サポーターと共に喜んでる光景でした。
今シーズンはなかなか思うような結果が出ませんでしたが、それでも私たちのことを応援し続けてくれて、遠くまで足を運んでくれ、いつも温かい言葉をかけてくれる。勝利した時の一緒に喜んでる光景が私を幸せな気持ちにさせてくれます。
そんな頼もしい応援してくれるみんなと『喜び合いたい』という気持ちにさせてくれるのが私にとっての『応援のチカラ』であり、戦うための活力となっています。

〇FCふじざくら山梨は私にとってどんな存在

将来への架け橋です。
私が一度引退した際は自分自身何がやりたいかも明確に出来ずに何もない。道が塞がれ、これからが不安な気持ちでした。またサッカーをやりたいという目標が出来たものの、いつかは引退の日が来る。また不安をもって引退をしたくないという気持ちからこのチームへ来ました。
このチームへ来て3年目。
この3年間で目標もでき、将来に向けていろいろと準備が出来ているのもこのチームだからこそだと思ってます。
そしてこのチームへ来てからは人脈も拡がりました。市役所の方、パートナー様、地域の飲食店、小学校/幼稚園の先生など様々な職柄の方と出会うことができ交流をもつことができています。
サッカーだけでなく、サッカー外の面、将来のことをここまで考えてくれるチームは女子サッカー界でこのチームだけだと思っています。