【わたし日誌】2023年シーズンを振り返るVol.11 ~濵名花子#6~

FCふじざくら山梨の5シーズン目である2023年シーズンを選手自らが振返り、言葉に起こして届ける「わたし日誌」。
文章:濵名花子(本人)より

〇今年もっとも印象的だったこと

私が印象に残ったことは、みんなとサッカーができたことです。
まぁーーーたこんなこと言っているのか、そんな感じでお付き合いください。
2023年シーズンも私とチームメイトの関係、少しだけ教えます。
はるさん(出口)は相変わらず親友だけど、最近2人の時間が減ってきて少し寂しいです。ぽんさん(高山)は私のこと子犬を愛でるような目で可愛がってくれるし、もかさん(菅)は私のエナジードリンク的な存在です。脇田は同期兼後輩で、里穂さん(田中)のことは絶対に私が守るし、ちゅん(中村)は憧れの存在です。
ほんの一部ですが、こんな感じです。
そんな20人と一緒にサッカーができてとても幸せでした。この感じた幸せが私の中で印象に残ったことです。

〇この1年間で選手として、そして人間として成長したこと

諦める力です。
そう聞くと、とてもネガティブな印象ですがそうではありません。
サッカーをやっている人なら誰でも、こんなプレーがしたいという理想を持っていると思います。ただ、なでしこリーグの舞台でそれが通用しなかった。
今まではやりたいプレーを成功させるために試行錯誤してきましたが、なでしこリーグに昇格した私たちが背負っているものはとても大きく、私が私を貫き通している間に結果を残せなかったらとても後悔する。一番大切な目的が達成できないのではないかと思うようになりました。
だから私は諦めました。
でもそれは決してネガティブな感情ではなく、勝つために、わくわくしながら諦めました。
執着していたものに諦めをつけると、今まで見えなかったものが見えてくるようになりました。新しい課題も見つかって、新しい武器も見つけました。
だから私がこの1年間で成長できたと思うところは、諦める力。
だけど目的は絶対に揺るがず、目的を達成するために目標を諦める、前向きに諦める力です。

〇私にとって「応援のチカラ」とは

「皆さんのおかげで頑張れました。」
テレビの中でこう言うスポーツ選手を見ながらひねくれ者花子少女は、好きなことしているんだから自分の為にがんばれないなんておかしいよ。どうせ大人の得意な社交辞令ってやつだな。と思いながら見ていました。
それから15年。FCふじざくら山梨に入団して、なでしこリーガーになった私はこの言葉の意味をやっと理解できた気がします。
後半アディショナルタイム、もう走れないと思ったとき、開幕から4戦勝てなかったとき、皇后杯関東予選で負けたとき、こんな時に私を奮い立たせてくれるのは間違いなく応援の力で、私が前に進むのを辞めそうになるとき、頭に浮かぶのは頑張れと声を掛けてくださった皆さんの顔です。
この人たちを裏切ることはできない。そう思って辛い時でも踏ん張ることができました。
「皆さんのおかげで頑張れました。」
もう何度も耳にして聞き流してしまう言葉になっているかもしれません。でも応援の力というのはしんどい時に本領を発揮する力で、倒れそうなとき応援の力があれば踏ん張れるんです。
だから私にとって応援の力は、倒れないように支えてくれる踏ん張る力です。

〇FCふじざくら山梨は私にとってどんな存在

負けたくないけど、一緒に成長したい。そんな存在です。
去年のわたし日誌ではこのチームに負けたくない、そう表現しました。それは今も変わっていません。さらに今年は一緒に成長していきたいと思うようになりました。
よく、上のレベルに挑戦する気はないの?と聞かれることがあります。
なんて失礼な質問なんだと思いながら、絶賛只今挑戦中です!だから昇格目指しています!
と答えます。
まあ、きっと質問の意図とは少し違う答えになっているのだろうなと思いながらも胸を張ってこう答えています。
上のレベルには挑戦しています。このチームで。
私はこのチームで挑戦します。私にとってそんなチームです。
1年間サポートしていただきありがとうございました。
なでしこリーグ元年、パートナー企業のみなさんやサポーターのみなさんの支援や声援があったおかげで、嬉しい悔しい楽しいすべての感情で成長することができました!
2024シーズンも変わらぬご声援宜しくお願いします!
みなさん大好きです!!!!!