【選手日誌】2019年シーズンを振り返るわたし日誌 ~中塚理加 #11~
FCふじざくらの記念すべき1シーズン目である2019年シーズンを選手自らの言葉で振り返り、言葉に起こしてもらいました。
文章:中塚理加(本人)より
私がFCふじざくら入団した理由
私が、FCふじざくらの発足を知ったのは平成30年の12月でした。クラブコンセプトのプレイングワーカー制度に共感し、「いいコンセプトですね」とアドバイザーの石原さん(クラブグローバルディレクター)に連絡をしたのがきっかけです。そこから移籍の話をいただき、正式に移籍が決まったあとも私は沖縄県管轄の福祉事務所で働いていたため任期が3月末までありました。
みんなが3月初めから鳴沢に集まり活動を開始している中で、私は早くて3月末の合流だったので焦っていたのを覚えています。
菅野さんの走るトレーニングは、女子サッカー界でも有名なので移籍の決断で一番悩んだのは「この年で菅野さんのもとでやっていけるだろうか」ということでした。入団前の不安要素第一位は、ダントツでこれです。ですが、1年経って思うのはキャプテン工藤が好きな言葉「一生伸びしろ」を身をもって感じています。「まだやれる。まだまだ右上がりで成長できる」と思わせてくれました。
クラブのコンセプトであるプレイングワーカーとは
私は、“プレイングワーカー”というコンセプトに惹かれましたが、“プレイングワーカーとは”入団当時、質問をされていたら困っていたと思います。ですが、1年プレイングワーカーとして過ごしてきて私なりのプレイングワーカーの概念が少しずつ明確になってきました。プレイングワーカーとは、「アクションを起こせる選手、社会人」。“仕事もサッカーもしている人=プレイングワーカーだと、なでしこリーガーは大体がプレイングワーカーです。なでしこリーガーとFCふじざくらのプレイングワーカーの差別化をするその理由は何か考えた末、たどり着いた答えです。アスリートとして主体性をもってアクションを起こすことはもちろん、社会人として社会で働く中で「自らアクションを起こすこと」ができることが大切だと思います。仕事に対してある程度のモチベーションがないとアクションは起こせません。意欲的に取り組む姿勢がプレイングワーカーだと思っています。意欲的に取り組むその姿勢や向上心が、アスリートとしての山を登り終えたあとの社会人としての山を登るときに必ず何か大きな力になると信じています。
この1年間での自分自身の変化
この1年間で、プレイングワーカーについて考えながら過ごす中で自分自身で成長したな、変わったなと思うのは「意識」です。アスリートとしての意識、FCふじざくらの選手としての意識、富士観光開発の社員としての意識、福祉用具専門相談員としての意識、プレイングワーカーとしての意識、時間に対する意識、自分自身のプレーに対する意識、などすべてを上げると膨大な量になりそうなので、このくらいにしておきます。まだまだ、意識していることはたくさんありますが今年一年でこれだけのことを意識しているというより、これらのことを考える機会がありました。なので、今年はその考える「意識」から、掘り下げる「意識改革」を目標にしています。
2019年シーズンで最も印象深いこと
1年間の試合を振り返って、感慨深い試合と印象深い試合あります。それはは10月4日のチャレンジリーグ入替予選大会の「全保連琉球デイゴス」戦です。理由は「もしかしたら、赤いユニフォームを着て、ピッチに立っていたかもしれない」ということです。人生どうなるかわからないというのを、この試合を振り返ると感じます。
印象深い試合は、5月12日の県リーグ第1節「フォルトゥナVogel」戦です。初めて9人で試合しました。11人揃わないで試合をしたのは初めてだったのでとても印象深いです。試合後にちーさんと「本当に疲れたね。もう9人はやりたくないね」と話したのも印象に残っています。また、
8月17日の関東遠征のトレーニングマッチ「神奈川大学」戦も印象に残っています。0-5で負けていた、後半けが人が出て10人になってから3点を取った時は「あー菅野さんの走りって裏切らないなー」って思いました。走れることでよりサッカーが楽しくなりました。
私にとってサッカーとは
私にとって、サッカーは「人生の出会い、経験のツール」です。長い人生の一部を豊かにしてくれるツール。現役の今はもちろんサッカーに人生を豊かにしてもらっています。引退後、サッカーに関わるにしても、そうじゃないにしても少なからず私の現役時代の人生を豊かにしてくれたツールであることは間違いありません。サッカーをしていたから出会えた方々、サッカーをしていたからできた経験がたくさんあります。サッカーがあったから、もっと広い自分の知らない世界を見ようと思えました。
サッカーは、いろんなきっかけをくれるツールだと思っています。