【選手日誌】2019年シーズンを振り返るわたし日誌 ~工藤麻未 #7~

FCふじざくらの記念すべき1シーズン目である2019年シーズンを選手自らの言葉で振り返り、言葉に起こしてもらいました。

文章:工藤麻未(本人)より

私がFCふじざくら入団した理由

本当は、2018シーズンのノジマステラ所属を最後に、サッカーを引退するつもりでした。
ノジマステラには思い入れもあったし、現役最後の監督は菅野さんと決めていたので、当初移籍は全く考えていませんでした。
でも、現役最後の試合になる公式戦(皇后杯準々決勝、対ジェフ千葉戦)で、私はベンチに入ったものの、結局試合には出られませんでした。チームは負けて、自分は最後試合にも出られない。
人生の半分以上を捧げてきたサッカー人生の終わりとしては、あまりにもあっけなくて。
「もうこれで全部終わりなのか」と思うと、どうにもやるせない想いでした。
たぶん、“やりきった!もう満足!”という想いでサッカーを引退できる選手はほんの一握りだと思います。
だから、“仕方ないんだ”と割り切ろうと思っても、どうしても、サッカーをしていない自分の明日からの人生を想像することが出来ませんでした。その時には、菅野さんの移籍先は『FCふじざくら』に決まっていました。
でも、なぜかそこに行くことは当初全く考えてもいませんでした。
しかし、当時チームメイトだった高木ひかりに「あさみさん、そこまで未練があるなら、絶対辞めないで菅野さんのとこでやった方がいいよ!」と、言われ、その言葉をきっかけに私は、その時は、まだ形も何もない“FCふじざくら”というチームに行く事を決めました。

自分にとってプレイングワーカーとは

現役のアスリートである事を最大限に活かして、自ら主体的にクラブを盛り上げるコンテンツを考え、行動し、サッカーも仕事も同様に自ら考え、主体性をもって行動が出来る事だと思います。
したがって、サッカーも仕事(オフザピッチでの活動や取組み)も、しっかりと両立させる事が出来ることで、それぞれに相乗効果を生み出す事が出来ると考えます。

 

入団する前と入団して1年が経った今感じることは

この一年で、今までのサッカー人生では経験出来なかった『たくさんの事』を経験させてもらいました。
今までは、いかに良い環境でサッカーが出来るか(出来るだけ就業時間が短く、安定した職を与えてもらえるか)にこだわっていましたが、ここで一年間仕事もしっかり取組み、サッカーも今まで通り全力で取組む、という生活は、最初は大変な事もたくさんありましたが、社会人としての考え方や物事の取組み方、現役の今だからこそ価値のある発信や行動等を教えてくれる環境を作ってくれた事で、今までずっと持ち続けていた、“セカンドキャリアが見えない事への不安”は今ではなくなりました。

2019年シーズンで最も印象深いこと

やっぱり、プレナスなでしこチャレンジ入替戦予選大会の4日間。
たったの14人という人数で4連戦を闘って、入替戦予選の切符を勝ち獲れた事は忘れられないです。

この一年でもっとも私が成長したこと

アウトプットする力は、多少ですが、成長したと実感してます。
キャプテンという立場を与えて頂けた事で、この一年間、人前でお話をする機会をたくさん頂けました。
自分の想いを、自分の言葉で伝える事の難しさと大切さを学んだ一年でした。
また、主体的に考える力や、行動を発信する力も多少ですが養われたと感じています。
これも、フロントスタッフの方が様々な事を教えてくれる環境を作ってくれたおかげです。

 

私にとってサッカーとは

腐れ縁、ですかね。
私はこれまで何度もサッカーを辞めようと思うタイミングがありましたが、その度にタイミングよく声をかけて頂いたり、今回のようにサッカーを続ける選択肢が現れてきました。
変な話、私はそこまでサッカーが好きじゃないと思っています。サッカーを自主的に観る訳でもなく、特に好きな選手や好きなクラブもなく、足技を極めたい等という欲もありません。
でも、なぜか辞められない。いざ、サッカーを辞めるとなると、日常にサッカーがない生活が想像出来なくて怖くなるんです。笑
明日から走らなくていいのか、と思うと不安になるんです。完全に菅野病です。笑
そんなこんなで、自分ではそこまで好きだと思っていない私のサッカー人生は、今年で21年目になります。
この腐れ縁、あとどのくらい続いていくのかわかりませんが、とりあえず菅野さんが元気な限りは続きそうです。笑