【わたし日誌】2020年シーズンを振り返る ~工藤麻未 #7~
FCふじざくらの2シーズン目である2020年シーズンを選手自らが考え、言葉に起こして届ける「わたし日誌」。
トップバッターはキャプテンの工藤麻未より。
文章:工藤麻未(本人)より
私にとってプレイングワーカーとは
昨年は、「主体的に考え、行動出来ること」と書いた事を覚えています。
基本的には変わらないですが、それにプラスするならば、「自分が成長する事に貪欲になり続けられる事」だと思います。
今までのチームでも、働きながらサッカーはしていました。ですが、仕事での自分の成長までは深く考えていなかったと思います。
私はFCふじざくらに来て、“あれが出来るようになりたい”“これがしてみたい”と、自分のやりたい事や学びたい事が少しずつ明確になってきました。
それは、自分のキャリア面でもそうですし、サッカーの技術面などでもそう思う事が多くなりました。
サッカーでも仕事でも、様々な角度から自分自身に向き合い、考え、実行し、仕事をする上での学びと、サッカーでの学びを、ハイブリットに還元出来る人を「プレイングワーカー」であると私は考えます。
1年が経って感じる自分自身の成長
自分の中では、どこが成長したのかあまり実感がないというのが正直なところです。
その中でも強いて挙げるならば、自分自身と向き合い、様々な事を考えるようになった事、かもしれません。
私はもともと楽観的で、楽天的な性格です。「ま、どーにでもなるだろ!」とか「とりあえず楽しもうぜ!」のように、あんまり深く考えないタイプでした。
しかし、ある程度経験を積み、年齢を重ね、キャプテンという肩書(一応。笑)が加わる事で、どうも今までのように身軽ではいられなくなってきました。
サッカーを楽しむ事よりも結果を出す事や、クラブとしての考え方や立ち振る舞いとしてこれは合っているのか?これって何が正解なの?など。
今まで自由にやってきたサッカーや、若い選手と接する事が少し窮屈になりました。
でも、そのように考えたり、悩むようになった事こそ、私にとっては成長なのかな、と思います。
今まではそんな風に考える事自体を放棄していたと思いますし、自分の事に精一杯でしたから。(笑)
今年はそこから抜け出したステージに身を置いて、サッカーをもっと楽しみたいですね。(笑)
私が感じるこの1年でのチームの変化や成長
ひとりひとりがリーダーシップを持って考えて行動出来るようになってきた事。
まだまだみんな伸び代だらけですが、特にオンザピッチでの取り組み方は以前よりも「自分ごと」で考えて声掛けをしたり、チームがより良くなるためには?と考えて行動してくれるようになってきたと感じます。ですので、今年はオンザピッチで出来るようになってきた部分を、ピッチ外でも出していけるようになってくれるとより一層良いクラブになるな、と思っています。
2020年シーズンでもっとも印象に残っていること
やはり、2020年シーズンは新型コロナウィルスのパンデミックがあり、シーズン開幕から今までのサッカー人生では経験したことのない一年を過ごした事は、強く印象に残っています。当たり前に出来ていたトレーニングや試合は出来なくなりました。
しかし、普段出来ていたことが出来なくなったからこそ、「出来る事もある」という事に気づくことが出来ました。
そして、そこで行動が出来たからこそ、FCふじざくらを支援してくださるパートナー企業様や地域の方との繋がりがより強くなった一年だったと感じています。
私にとってサッカーとは
昨年は、「腐れ縁」と書きました。
それは今も変わらず思っていますが、今年一年で新たに感じた事は、サッカーは「夢を実現するためのツール」であると感じました。
“サッカーに全力で向き合っている私”にこそ価値があり、そこに意味があります。
だからこそ、昨年、パートナー企業である山梨さえき(セルバ・おかじま)様とのコラボ弁当も実現する事が出来ましたし、売り上げにも大きく貢献する事が出来ました。
これが、“サッカーというツールを持たない私”であれば、山梨さえきさんとのコラボ弁当の実現はかなり難しかったと思います。
「二足の草鞋を履く」という事は、「サッカーと仕事を両立させること」と考えがちですが、それを“こなす”事は仕事をしながら競技をしているほとんどのアスリートは出来ていると思います。
しかし、「サッカーをしている私」を活用して、「自分が実現したい事」をより実現しやすくする“ツール”であると気づいて行動出来るアスリートはまだまだほんの一握りであると。
私はそこに気付けたからこそ、サッカーというツールを活用しながら現役中にどんな行動が出来るのか。
そこを今年はより深く思考し、行動に移していく事で、唯一無二のプレイングワーカーを目指していきます。