【わたし日誌】2020年シーズンを振り返る ~田口コーチ~

FCふじざくらの2シーズン目である2020年シーズンを指導者の視点からも振返りたいと思います。
一番選手と時間を過ごしたコーチ陣は何を感じたのか。
クラブ立上げメンバーとして、現在はトップチームのコーチのほか、アカデミー監督、スポーツダイレクターとしてマルチに活動する田口。
彼がこの1年間で感じたことを言葉にしました。
文章:田口友久(本人)より

指導者から見えるプレイングワーカーとは

私は、「プレイングワーカー=考えながら動ける人(考動できる人)」だと考えています。
サッカーというスポーツは、味方・相手を合わせて22人がピッチに立っています。その一人一人に役割があり、特徴があり、戦術がありと多くの要素が複合的に絡んでいるスポーツです。
その中で、常に頭を働かせながら、相手より多く得点するために攻撃する。相手より少ない失点にする為に、守備をしています。仮に、チームの中に一人でも頭を使っていない選手がいる、考えているけど動けない選手がいたら、負けてしまう可能性が高まります。
ですから、頭と体を鍛えることは、とても大切な事だと思っています。

これは社会でも同じことだと考えています。
私は、指導者になる前に、スポーツのイベント運営やマネジメントをする会社に在籍していました。そこで、多くの企業様、チーム関係者様と出会い、お仕事をしてきましたが、私が思う仕事が出来る人は、目的・目標を達成する為に、常に自分の仕事に責任を持ち、良いサービスを提供するために、先入観を持たず、時間や苦労を惜しまず、仲間を大切にし、誰よりも多く情報収集し、考え動ける人だと思っています。
そのような姿に、同じ志を持った仲間が集まり、自分の価値向上や大きなサービス提供へとつながっていくと思っています。

24時間と誰もが決められた時間の中で、仕事でも、オンザピッチでも、オフザピッチでも、考えて動く事で、習慣が身につき、サッカー選手としても、社会人としても、欠かせない人材になっていくと私は信じています。

私が感じるこの1年での選手、チームの変化や成長

まず、オンザピッチのところでは、チーム全体の身体的能力や、基礎的な技術、戦術や特徴の理解度は、高まった部分だと思います。ですが、県リーグ、皇后杯と勝ちきれなかった結果がありますので、まだなでしこリーグで戦える力は無いと思っています。
ですが、選手たちは、練習から一生懸命にプレーしてくれるので、2021シーズンでは、しっかりと結果を出せるよう、選手と共にハードワークをしていきたいと思っています。

オンザピッチの活動では、サッカーを魅せることができない分、選手、フロントが地域の為に何が出来るかを考え、数多くのホームタウン活動やサッカーを通した交流会を行ってきました。コロナ禍で大変な1年になりましたが、改めて、サポーターの皆様や地域の皆様、パートナー企業様に支えられていることを再認識し、FCふじざくらというクラブ・選手の魅力と、プレイングワーカーというコンセプトの発信ができた1年だったと思っています。

2020シーズンで最も印象に残っていること

県リーグの山梨学院大学戦で500名を超えるサポーター、関係者様がいたことです。
現行のなでしこ2部リーグより、多くの方に足を運んで頂ける事は、当たり前ではありませんし、山梨県の女子サッカーに対するポテンシャルの高さを感じています。結果を出すことができず大変心苦しいですが、選手たちは持てる力を全て発揮してくれたと思っています。
2021シーズンは、結果で恩返しができるよう、選手・スタッフ一丸となって努力していきます。

私にとってサッカーとは

欠かすことのできない存在です。
FCふじざくらが無ければ、私は東京でサラリーマンをしていたと思います。サラリーマン生活では、こんなに試合に勝ちたいと思うこともなければ、ドキドキすることもなかったと思います。サッカーがあるから、人との出会いがあり、喜怒哀楽があり、何より感動があります。
私にとって、サッカーのある生活は、非常に刺激的であり、生涯欠かすことのできない存在となっています。