【ご報告】引田(渡辺)ちひろ現役引退のお知らせ
いつもFCふじざくら山梨へのご声援いただきまして誠にありがとうございます。
この度、引田ちひろが2022シーズンをもちまして引退することになりましたので、お知らせいたします。
2019年の3月に1期生として入団した10人メンバー(オリジナル10)の一人として、ピッチ内・外で活躍してくれました。
2020年7月の皇后杯山梨県大会を最後に、2020年9月より産休に入り、2021年4月に元気な双子ちゃんを出産し、その後は育児と仕事を合間を見ながら、復帰に向けて少しずつトレーニングを重ねました。
そして、先日、関東女子サッカーリーグ2部最終節において、後半から途中出場し、2ゴールの活躍を魅せてくれました。
試合後には、引退セレモニーを実施し、旦那さん、双子のお子さん二人から花束を受け取り、家族でピッチを後にしました。
サッカー人生の最後をFCふじざくら山梨で過ごしてくれて、ありがとうございます。
以下、本人から皆様へメッセージになります。
引田ちひろ/HIKITA CHIHIRO
■生年月日 1989年1月14日
■ポジション MF
■身長 154cm
■出身地 山梨県
本人から応援してくださった皆様へのメッセージ
先日、関東リーグ最終節にて現役引退となりました。
前所属チームの時に一度引退を考えていました。でも山梨にチームが出来ると聞き、すぐに考えは変わり現役続行を決めました。そこには一切迷いはありませんでした。そして、入団してからスタッフやTR、オフザピッチの活動を通して、改めてこのチームに入れて良かったと思っています。
入籍を報告する際に、現役中に出産も考えている旨をスタッフに話しました。スタッフ陣は快く背中を押してくれました。勇気を出して話したのも良かったし、後押しして下さったスタッフ陣には本当に感謝しています。
幸いにも妊娠する事ができ、嬉しい反面不安もたくさんありました。初めての出産、しかも双子。え、復帰出来るかな。そんな考えが頭をよぎりました。特に入院生活が長かったので入院中が1番辛かったです。コロナもあって面会も一切出来ず。病院内のコンビニでさえ看護師さんにお願いして車椅子移動だったり。週6でハードトレーニングして維持していた身体は、一気にふにゃふにゃになりました。
産後は痛みと寝不足の戦い。母が一緒に子育てを手伝ってくれましたが、最初のうちは頼りすぎて無理をさせてしまっていました。そんなこんなで復帰に向けてのTRを始められたのは産後5ヶ月くらいから。やっとゆっくりジョギング出来るくらいがこの時期でした。
最初はゆっくりなジョギングですら息が上がる事に驚愕でした…本当に復帰出来るかな。こんな気持ちになるから出産して復帰する選手ってほとんどいないのかな。何度もそれは頭をよぎりました。そんな思いもありながらリハビリ期は自分との戦いでした。
長い長いリハビリも自力で乗り越えて、やっとサッカー出来る状態に戻ってからチームのアカデミーのTRに合流させてもらいました。
家庭に入り、子どもを保育園に預けて仕事も復帰し、夜TRをするそんな生活を数ヶ月送り、現役復帰のビジョンが段々見えてきたと同時に復帰をするには弊害が多い事も分かってきました。双子の子育てという大きな壁にぶち当たりました。
これがタイミングなんだと思い、まずは家族とそしてチームと相談して引退を決意しました。引退試合をやってくれると言ってもらえて嬉しかったです。そして、私の目標である、”出産後現役復帰すること”、”復帰するからには公式戦に出たい”という強い気持ちを受け入れて頂き、先日のリーグ最終節が引退試合となりました。
試合当日は最高の1日でした。スピーチでも気持ちが込み上げてきて泣いてしまいました。24年間のサッカー人生辛い事もたくさんあったけど幸せで楽しい時間でした。
“双子出産後復帰して、公式戦に出場し2点決めた”
現役最後に大きな結果を残せて良かったです。決してこれまでの努力は無駄じゃなかった事が証明出来たし、女子アスリートのロールモデルになれたと思います。引退試合を通して、現役復帰の意義を体現出来た事がとても嬉しかったです。
最後に、山梨県にFCふじざくら山梨を立ち上げて下さったスタッフと富士観光開発株式会社の皆様、チームをここまで大きくしてくれた選手とスタッフ、いつもご支援して頂いているパートナー企業様、チームを応援してくださるサポーターの皆様、地域の皆様、そしてこれまで私に関わってくださった全ての皆様に感謝申し上げます。
今後は山梨の女子サッカー普及と発展に尽力し、これまでの経験を地域に還元していきたいと思います。
FCふじざくら山梨のこれからの発展とご活躍をお祈りしています。
Thank you!!!