【2023プレナスなでしこリーグ2部 第3節~試合結果~】VS つくばFCレディース

いつもFCふじざくら山梨へご声援頂きまして誠にありがとうございます。
4月16日に行われた2023プレナスなでしこリーグ2部第3節のつくばFCレディースの試合結果をお伝えいたします。

≪2023プレナスなでしこリーグ2部第3節~結果~≫
(45分ハーフ)
FCふじざくら山梨 0-1 つくばFCレディース
-前半 0-0
-後半 0-1
(得点)

(観客)
506人

≪スターティングメンバー≫
GK 出口春奈
DF 濱名花子 加村ななみ 高山紗希 中村友香
MF 菅百花 脇田紗弥 田中里穂 金井奈苗 辻野友実子
FW 永木真理子

(途中出場)
後半24分 OUT15 永木真理子 → IN19 広沢実佳子
後半32分 OUT9金井奈苗 → IN 17 徳田優香
後半39分 OUT10菅百花 → IN4小鍛治旭
後半39分 OUT16辻野友実子  → IN 13鈴木和遥

【今節の振り返り~マッチレポート】


(レポート:伊藤千梅)

山梨県初のなでしこリーグ開催となったホーム開幕戦は、惜しくも勝ち点1にとどまったFCふじざくら山梨。第3節は、富士吉田市のとなりまちにある都留市総合運動公園やまびこ競技場で行われ、山梨県でのなでしこリーグ初勝利を目指して闘いました。スタジアム前には、都留市とゆかりのある皆さまがキッチンカーやショップを出店。都留市のマスコットキャラクター「つるビー」も来場し、会場を盛り上げました。

試合前には、かけっこフェスタ「プロスプリントコーチから学ぶかけっこ教室」が開催されました。走り方を教えるのは、FCふじざくら山梨のキッズスポーツスクールを受け持つ山路和紀コーチ。山路コーチは子どもたちに対し、ボールを用いた実演をまじえて「姿勢をよくして、空気の入ったボールのように跳ねよう」と声かけ。風が強く吹きつける中、子どもたちは半袖で芝生の上を駆け回りました。

試合前のMTGで渡辺監督は、20発のシュートを打ちながらも得点を奪えなかった前節を振り返りました。それでもシュートまでの過程を20回作った事実には自信をもってほしいと伝え、そのうえで「一つ一つの思いは次のゲームにどう当てていけるかでしか消化できない」と、これまでの試合で生じた個々の思いを、今日の試合にぶつけていくよう伝えました。

今節の相手は、開幕から2戦2勝と滑り出し好調のつくばFCレディース。昨季まで共に闘っていた松原ゆき選手は前節にヘディングで2得点をあげる活躍を見せ、古巣との対戦でもメンバー入りを果たしています。

現時点リーグ上位チームとの負けられない一戦。なでしこリーグ初スタメンとなった脇田が、複数人の相手を抜き去るドリブルをファーストプレーでみせ、開始早々コーナーキックを獲得。しかし得点には繋がらず、その後は攻め込まれる展開に。

相手の2トップが前からプレッシャーをかけてくることから、落ち着いて攻撃を組み立てることができないFCふじざくら。相手のペースで試合が進む中、前半9分にコーナーキックを与えるとゴール前でシュート打たれます。しかしGK出口がパンチングしたボールをバーに当てて弾き出すファインプレーで、ギリギリのところで相手の得点を防ぎました。

流れを変えたいFCふじざくら山梨は、FW永木にボールを集めます。真ん中でボールが収まると、中盤の選手が次々と後ろから湧き出し、少しずつ相手陣地でプレーする時間が増加。24分にはキャプテン田中が、柔らかい浮き球の配給でチャンスを作りますが、惜しくもオフサイドの判定となり得点につなぐことができません。

攻撃のリズムを掴みきれずにいると、再び流れは相手へ。前半終了間際、続けざまに与えたコーナーキックでは、辻野がかろうじてクリア。相手の攻撃を高い集中力で守り抜くと、0-0のまま前半を終えました。

ハーフタイムには「まだ足りない。勝ち点3のためにもう一つ集中していこう」と渡辺海監督が選手たちを鼓舞。前半と同じメンバーが気を引き締めた表情でピッチへと向かいました。

後半に主導権を握ったのはFCふじざくら山梨。50分には、右サイドバックの濵名から、菅へ絶妙な縦パスが送られます。右サイドからボールをゴール前まで運んだ菅が、グラウンダーのクロスをあげると、ボールは辻野の足元へ。タイミングがずれ、うまく合わせることができなかったものの、いい形でゴールに向かう場面を作り出しました。

その3分後に、先ほどと同じ形で菅がチャンスを作ると、ボールは再び辻野の元へ。右足で合わせたシュートはゴールを割ったかと思われましたが、相手キーパーに最後の最後でかき出され、ゴールならず。1点が遠い状況が続きます。

流れを得たFCふじざくら山梨は攻撃の手を緩めません。終盤にかけてギアを上げ続けると、右サイドを今度は脇田が突破。1人をスピードで置き去りにすると、もう1人をまた抜きでかわすドリブルをみせます。シュートには至らなかったものの、スタンドの観客は沸き立ちました。

その後、広沢と徳田に続き、小鍛治、鈴木とフレッシュな前線の選手たちを次々と投入し、さらに攻撃を活性化させます。しかし終了間際の86分。それまで多彩な攻撃で相手陣地へと攻め込んでいたFCふじざくら山梨でしたが、コーナーからのワンチャンスで痛恨の失点。

残されたわずかな時間でまずは1点を返そうと再び攻撃に転じますが、最後まで相手ゴールをわることができず、そのまま試合終了のホイッスル。後半からは相手自陣に攻め込む時間が増えていただけに、悔しい敗戦となりました。

試合が終わり観客の前に姿をみせた選手たちは、悔しさをにじませました。しかしキャプテン田中選手はしっかりと前を見据えると「今日の結果と向き合って次に準備していきます」と止まることなく次に向かう姿勢を示しました。

本日も506名と、たくさんの方にご来場いただきありがとうございました。特にスタンドには子供の姿が多く、子どもたちからの声援が多く届いたのが印象的でした。

次節は、4月23日(日)13:00からアウェイ・福岡で行われます。遠いところ足を運んでくださる方は、お気を付けてお越しください。また、ご自宅から応援してくださる皆さまの応援も大変力になります。次節に初勝利を持って帰れるよう、ぜひSNS等で選手たちの背中を押していただけるとうれしいです。

再来週4月30日(日)は、ホーム戦での開催です。シニアDay&ふじざくら触れ合いパークのイベントも行われますので、お誘い合わせのうえ会場にお越しください。引き続きご声援のほどよろしくお願いいたします。

以下、渡辺海監督、菅百花選手、徳田優香選手のコメントになります。

渡辺海監督


Q)試合を振り返って
90分間の試合の組み立て方は悪くなかったと思います。自分たちが1週間準備してきたことは間違ってはいなかったなと感じました。1番印象的だったのは、相手に対して自分たちがやってきたことが通用すると思ったときの、選手たちの躍動感。前半から後半にかけて修正できた部分などを本人たちが実感をもってプレーしてくれたことは、非常に選手たちの成長につながる瞬間だったかなと思います。ただ、選手たち、スタッフ、お客さんも含めて、みんなが求めている結果にはまだ結びついていません。自己満足で終わるわけにはいかないので、チームの中で何か変化をおこしていかなければならないと思っています。

Q)来週の試合に向けて
自分たちが求めている結果を得ることができない苦しい状況は、今だけのものでないと思っています。全18試合の中でこの感覚を味わわなければならないことはこの先もきっとある。ただその中で、挑戦し続けるという姿勢や、目の前の勝負に対しての準備という1週間のプロセスといった、自分たちのやるべきことやあり方というものは、何一つ変わりません。この経験をしっかりと次に生かしていく1週間にしようと思っています。

菅百花選手

Q)今日の試合を振り返って
まず、前半の入りは良くなかったと思います。なかなか自分たちのペースに持っていくことができませんでした。相手の出方を試合中に見極めなきゃいけなかったのですが、攻撃の糸口を見いだせないまま前半が終わってしまい、すごくもったいない45分間になってしまいました。前半のうちに流れを掴んで引き寄せる力というのは、まだまだ足りないと思っています。その中でも、後半になると流動性が出てきて、自分たちの時間帯になることは確実にありました。ただ、そこで決めきれないとやっぱり流れがこっちにこないので。前線の選手としては、後ろがどんなに守ってくれていても、前が決めないと勝負が決まらないという面では責任を感じます。

Q)副キャプテンとして今の状況をどうとらえていますか。
まだ今シーズン勝てていない中で、それぞれが思いを持っていると思います。みんな一生懸命やっているのですが、結果が出ない。成功体験がないことで、迷いが生じることもあるように思います。まずは、1つ結果を出すまでは、辛抱しなければなりません。誰一人腐ったり、落ちたりしている選手はいませんが、ただ勝ちたいという気持ちだけではやっぱりダメで。毎回の試合をどういう風に積み重ねているかを、海さんを筆頭に、チーム一丸となって同じ熱量でやらなきゃいけないと、副キャプテンとしては感じています。自分としては、口だけでなく自分がどう示すかというのは意識しています。練習中の対人では、強度を一つあげてプレーして見せるといった、言葉よりも、取り組む姿勢でチームに落とし込めたらと思っています。

Q)来週の試合に向けて
1点でも入り始めれば、なにか変わり始めると思います。あと一歩、やってきていることをさらに積み重ねる。次はアウェイの試合になりますが、しっかり勝ち点3を持ち帰って勢いをつけられるように、また1週間調整したいと思います。

徳田優香選手

Q)試合を振り返って
前半は押されている時間帯が多かったのですが、後半は攻めている時間が増えていました。自分が入ったときには0-0だったので、得点を取りにいこうと思って入りました。しかし、流れをうまくつくることができなくて、反省しています。

Q)移籍後発出場でしたが、どのような気持ちでピッチに向かいましたか。
移籍してからなかなか試合に絡むことができなくて、気持ち的にきついときもありました。けれど、毎日練習を100%でやっていけば仲間が認めてくれる、サッカーを楽しみながらやり続けていけばチャンスはくると思って、ずっと練習に取り組んでいました。チームとしてもまだ勝てていなかったので、どうしても勝ちたかった。ピッチに入る時も、とにかく勝ちたいと思って入りました。

Q)サポーターの皆様に一言
いつも応援してくださって感謝しています。今はまだ勝てていないですが、勝ったときはもっと大きな力になると思うので、これからも応援よろしくお願いします。