【皇后杯JFA第47回全日本女子サッカー選手権大会1回戦~試合結果~】VS ディアヴォロッソ広島
いつもFCふじざくら山梨へご声援頂きまして誠にありがとうございます。
11月8日に行われた皇后杯JFA第47回全日本女子サッカー選手権大会1回戦「ディアヴォロッソ広島」戦の試合結果をお伝えいたします。
≪全日本女子サッカー選手権大会1回戦ディアヴォロッソ広島戦~結果~≫
(45分ハーフ)
FCふじざくら山梨 1-0 ディアヴォロッソ広島
-前半 1-0
-後半 0-0
(得点)
38分 脇田紗弥
≪スターティングメンバー≫
GK 米澤萌香
DF 鈴木紋伽 五味小暖 加村ななみ
MF 小鍜治旭 三田幸望 中村友香 辻野友実子
FW 成迫実咲 脇田紗弥 島村美風

(途中出場)
61分 OUT 28 島村美風→ IN 9 山本菜桜美
73分 OUT 15 成迫実咲 → IN 6 濵名花子
87分 OUT 29 三田幸望 → IN 17大谷 琉晏
【今節の振り返り~マッチレポート】

冷たい朝の空気のなか、みやぎ生協めぐみ野フットボール場Aグラウンドには、ピンクのタオルや旗を手にした多くのサポーターが山梨から詰めかけました。
なでしこリーグが終了してから、約3週間振りの試合。
サポーターの声援を背に、FCふじざくら山梨は皇后杯1回戦の舞台へと臨みます。

相手は同じなでしこリーグ2部のディアヴォロッソ広島です。
序盤は相手のボール保持が続き、ふじざくらは自陣で守備に回る時間が多くなります。
3バックを中心に粘り強く対応しつつ、前線の脇田にボールを預けて起点を作ろうとしますが、相手の激しいマークに自由を奪われる展開が続いてしまいます。
しかし前半10分、右サイドでリズムが生まれ、中村が成迫へパスを通し、成迫がワンタッチで小鍛冶へ。小鍛冶がドリブルで突破を試みるも、惜しくもゴールラインを割ってしまいます。それでもチーム全体に前への勢いが出始めます。

前半11分には、脇田がループ気味のパスを前線へ送ると、成迫がペナルティエリア内で受け、ダイレクトで狙います。ボールは力なくキーパーの正面を突きます。
さらに13分には左サイドから脇田が突破し、中央へクロス。中村がペナルティエリア前で受けると、右サイドの小鍛冶へ展開。小鍛冶のシュートはうまくミートせず、再びキーパーに阻まれてしまいます。それでも主導権を握り始めたふじざくらが、徐々に押し込む時間を増やしていきます。

一方、広島もロングボールからスペースの裏を狙ってきますが、相手センターフォワードへのボールには、加村が冷静に対応。空中戦とフィジカルで競り勝ち、危険の芽を摘み取ります。前半25分にはビルドアップの中でパスを奪われピンチを招くも、米澤が相手シュートを正面でキャッチし、チームへ声をかけ、落ち着きを取り戻します。
拮抗した展開が続くなか、均衡を破ったのはふじざくら山梨。

前半終盤、カウンターでディフェンスラインから縦に鋭いスルーパスを通すと、反応したのは脇田。相手最終ラインの裏へ抜け出し、ドリブルで中央を独走。キーパーとの一対一を冷静に制し、右足で放ったシュートはポストを叩いてゴールに吸い込まれます。

大学時代を仙台で過ごした脇田にとって、東北の地での凱旋弾。力強く拳を突き上げる姿に、スタンドから大きな拍手が送られます。
前半終了間際には、左サイドで加村、三田、辻野と丁寧にボールをつなぎ、辻野が深い位置まで抜け出してクロスを送るも、ゴール前で相手DFがなんとかクリアし、そのまま前半終了の笛がなります。

1点リードで折り返したFCふじざくら山梨。
ハーフタイムでは田口監督が「相手に押されている場面が目立つから、前線3人は臨機応変に対応しよう。攻撃はもっと自信を持つこと。フリーの選手を見逃さず、視野を広くして、後半の入りから勢いを上げよう!」と声をかけ、チームの背中を押します。

その言葉どおり、後半は主導権を握る時間が増えていきます。
中盤の三田と中村がボールを持つシーンが増え、テンポよくボールを回し、左右のウイングも高い位置を取ることで攻撃の厚みをつくれるようになり、序盤からリズムをつかみ、一進一退の攻防が続きます。
後半10分、右サイドで鈴木がファウルを受けてフリーキックを獲得。ゴール前の混戦から最後は島村が頭で合わせるが、ボールは惜しくもクロスバーの上を越えます。
15分には島村に代えて山本を投入。高さとフィジカルの強さを前線に加え、さらなる追加点を狙いますが、次第に相手の攻撃を受ける時間も増えていきます。

広島は左サイドのスペースを起点にクロスを放り込み、ゴール前に圧力をかけます。ここで加村、五味、鈴木の3バックが集中を切らさず、身体を張った守備で跳ね返し続けます。

後半23分、右サイドで小鍛冶がボールをキープし、鈴木へ戻します。そこから脇田へパスをつなぎ、時間差で鈴木がオーバーラップ。脇田の絶妙なスルーパスに鈴木が抜け出すと、鋭く速いクロスをゴール前へ。惜しくも味方とは合いませんでしたが、攻撃のギアが一段上がります。
続く26分、さらに攻勢を強めます。右サイドの成迫が上げたクロスを辻野が収め、シュートには持ち込めなかったもののボールを保持。こぼれ球を拾った三田がペナルティエリア外から左足で狙うも、シュートはわずかにポストの右をかすめます。スタンドからは大きなため息と拍手が起こります。

さらにその2分後、小鍛冶が右サイドから鋭いクロスを送ると、中央で山本が胸でトラップし、反転からのシュート。これも相手DFにブロックされたが、チームとして連動した攻撃が見られた時間帯になります。
終盤、相手はロングボールを多用し、前線へ圧力をかけてきますが、ふじざくらは守備陣が集中を切らさず、最後まで身体を張って守り抜きます。

加村のクリア、五味のカバー、鈴木の粘り強い対応、米澤の落ち着いたセービングも光り、選手に声をかけ続けます。
そのまま試合終了のホイッスルが鳴り、脇田のゴールを守り切り、FCふじざくら山梨が皇后杯初戦を白星で飾りました。

2022年の1回戦突破から3年振り、そしてクラブとしては、2回目の皇后杯本選において初戦突破となりました。
来週に控える2回戦は、公式戦では初のWEリーグクラブ「ノジマステラ神奈川相模原」との対戦となります。
トップリーグのクラブと腕試しの機会を得ることができましたので、思う存分戦いたいと思います。次節は仙台より少し近くなった福井。
サポーターの皆さま、WEクラブチームと善戦するには、現地での後押しが必要になります。
どのような試合をお届けできるか分かりませんが、熱い気持ちで、選手たちは戦いますので、是非現地にて熱いご声援をお送りください。

以下、田口監督、仙台大学出身の脇田、加村のコメントになります。
田口友久監督

Q)今日の試合を振り返って
「まずは、東北の地まで足を運んでくださったサポーターの皆さんには本当に感謝しています。簡単な試合ではありませんでしたが、まず勝ち切れたということが一番大きいです。選手たちも本当によく頑張ってくれて、自信に繋がる試合になったのではないかと思います。相手は同じなでしこ2部のチームだったのでリーグ戦でも戦っていますが、システムの噛み合わせや準備してきたことなど上手くいかず、難しい展開でした。ただ、選手とコミュニケーションを取りながら修正し、後半は守備の安定感が出ました。攻撃面では得点できたのは良かったですが、もう少し自分たちのサッカーを出せる展開にしたかったというのが正直なところです。」
Q)課題について
「攻撃はもっと横に触れればよかったと思います。深さは取れていたとは思いますが、幅を上手く使えず、もちろん中盤の相手のプレッシャーの速さはありましたが、その中でも逆にもっていければよかったなと思います。また、相手のゴール前でプレーする所はもっと深く入っていきたいですし、シュートを振り切るとか、迫力をもっと出したいですね。そういったところは日々のトレーニングでも継続して取り組んでいる部分なので、 課題としてこれからも取り組んで行きます。準備してきたことがすべて表現できたわけではありませんが、相手の対策に対してピッチ上でどう修正できるかが重要です。その点では、今日の試合は選手たちがよく考えてプレーしてくれたと思います。」
Q)次の試合に向けての意気込み
「常にチャレンジャー精神を忘れずに、ただしっかりトライするところはトライするってところで滅多に公式戦で戦える相手ではないので胸を借りながら、でも自分達も強気に色んなことをチャレンジしていく、チーム全体でゲームを作って行きたいと思います。とにかく多くのチャレンジをお見せ出来ればなと思います。」
脇田紗弥

Q)今日の試合を振り返って
「負けたら終わりという一発勝負の中で、全員がふじざくららしいサッカーとは何かを考え今日まで向き合ってきました。リーグ戦が終わってからのトレーニングマッチや日々の練習で積み上げてきたことをこの舞台で発揮しようという気持ちで臨みました。立ち上がりは相手のペースになってしまい苦しい時間が続きましたが、焦らずに自分たちのリズムを徐々に掴んだからこそ得点につなげられました。後半は相手に押し込まれる時間が多く、パスミスも目立ちました。次の試合に向けては、まず止める・蹴るといった初歩的なプレーの精度をもっと高めていく必要があると思います。特に次の相手・ノジマステラは技術も強度も高いチームなので、自分たちのサッカーを貫く姿勢は大事にしつつも、その中でどれだけ正確に、確実にプレーできるかが重要だと感じています。
Q)ゴールシーンを振り返って
「あさひ(小鍜治)がオフサイドにかからないタイミングで駆け引きをし、絶好のタイミングでパスを出してくれて、キーパーと1対1の場面を作れました。距離は少しありましたが、ドリブルで運びながら「ここしかない」というタイミングでシュートを打ちました。正直ギリギリのシュートでしたが、入ってほっとしました。これまでの試合で、自分の決めた1点だけで試合に勝つという経験がなかったので、今日はそれができたのがすごく嬉しかったです。ただ、キーパーに触られてしまったので、もっとシュートを極めたいなと思いました。」
Q)次の試合に向けての意気込み
「今年の目標のひとつが「WEリーグのチームと対戦すること」でした。その舞台に立てることをありがたいと思っていますし、思い切ってチャレンジしたいです。自分たちのサッカーを恐れずに貫いて、チャンスがあれば積極的にゴールも狙っていきたいです。そして、どんな状況でも全員で前を向き、ふじざくららしい戦いを最後までサポーターの皆さんに見せたいと思います。」
加村ななみ

Q)今日の試合を振り返って
「前半は相手のペースになる時間が長く、苦しい展開でした。ですが、全員で集中して粘り強く耐えることができたと思います。前線が先制点を取ってくれてからは、チーム全体が少し落ち着いて、自分たちの時間を作ることができました。後半は守る時間が多かったですが、「絶対に勝ち切る」という強い気持ちを全員が持っていたので、最後まで集中して守り切れたのは大きかったです。自分自身このスタジアムで試合をするのは大学1年生以来で6年ぶりでした。当時の友人や先輩・後輩も観に来てくれて、懐かしさもあっていつも以上に楽しくプレーが出来ました。緊張はしないタイプで、今日は負けたらこのメンバーでサッカーができるのは終わりという試合だったので、そういう意味での気持ちは強かったです。でも、特別に緊張するというよりは、集中してやるべきことをやるという感覚でした。」
Q)課題や良かった点は?
「課題としては、前半の守備のはまり方がうまくいかなかった時に、ピッチの中で自分たちで修正できなかったことです。状況判断やポジションの修正をもっと速くできれば、苦しい時間を短くできたと思います。良かった点は、やはり90分を通して無失点で終えられたことです。声もかけ合いながら、全員で集中して守りきれたのでそこは次にも繋げていきたいです。DFラインの高さも保てていたかなと思うのでそこも良かった点です。」
Q)次の試合に向けての意気込み
「まず約100名のサポーターの方が宮城まで駆けつけてくれて、試合中も声援がすごく力になりました。本当に心強かったです。次はカテゴリーが2つ上のWEリーグ所属ノジマステラとの対戦になりますが、失うものは何もありません。思い切って自分たちのサッカーをぶつけていきたいです。レベルの高い相手と戦えるチャンスを楽しみに、残りの1週間しっかり準備して挑みます。」
