【皇后杯JFA第47回全日本女子サッカー選手権大会2回戦~試合結果~】VS ノジマステラ神奈川相模原

いつもFCふじざくら山梨へご声援頂きまして誠にありがとうございます。
11月15日に行われた皇后杯JFA第47回全日本女子サッカー選手権大会2回戦「ノジマステラ神奈川相模原」戦の試合結果をお伝えいたします。

≪全日本女子サッカー選手権大会2回戦~結果~≫
(45分ハーフ)
FCふじざくら山梨 2-3 ノジマステラ神奈川相模原
-前半 0-0
-後半 2-3
(得点)
56分 成迫実咲
91分 小鍜治旭

≪スターティングメンバー≫
GK 米澤萌香
DF 鈴木紋伽 五味小暖 加村ななみ
MF 小鍜治旭 三田幸望 島村美風 辻野友実子
FW 成迫実咲 山本菜桜美 脇田紗弥

(途中出場)
63分 OUT 14 脇田紗弥→ IN 21 内田朱夏
68分 OUT 28 島村美風→ IN 11 中村友香
87分 OUT 15 成迫実咲 → IN 17大谷 琉晏87分 OUT 29 三田幸望 → IN 6 濵名花子

【今節の振り返り~マッチレポート】

クラブの歴史で初めてのWEリーグクラブへの挑戦権。
どこまで戦えるのか、わくわくとドキドキが交差する挑んだ2回戦。
キックオフ直後から、試合の主導権を握ったのは相模原でした。ワイドを使った展開で、ボールはほとんどふじざくらの陣内に留まります。
3-4-3で構えるふじざくらでしたが、実際は5-4-1のような守備ブロックを形成。CB五味小暖を中心に、鈴木紋伽・加村ななみが中央で身体を張り、ひたすら耐える時間が続きます。しかし、ただ耐えていただけではなく、前半10分、チャンスを作ります。
中盤で山本菜桜美が背負いながらボールをキープすると、左へ流れる脇田紗弥へパス。脇田が一気に縦へ運び出し、左サイドへ展開。再び走り込んだ山本がボールを持ち出し右足でシュート。GK正面ではあったが、スイッチを入れる鋭い攻撃になります。

前半20分には再びゴール前でチャンスを作ります。
島村美風がセンターサークルから左サイドの辻野友実子へ展開。辻野のクロスをペナルティエリア内で受けた脇田が左足で振り抜くも、これはGK正面でしたが、押されながらもチャンスを作り出します。

前半30分以降は相模原がテンポを上げ、左サイドの深い位置を取り続け、クロスを連発。それでもGK米澤萌香が安定したキャッチングと冷静な飛び出しでゴールを死守します。ディフェンスラインも両サイドからのクロスに食らいつき、全員で耐える時間が続きます。

前半35分には相模原のヘディングがバーを叩くシーンもありましたが、運だけでなく最後まで、加村が身体を投げ出した守備でゴールを割らせません。
終盤、相手がPA内に侵入する決定的場面でも、五味が落ち着いてコースを消し、クリア。押され続けても、崩れない強さを見せ、前半をスコアレスで折り返します。

ハーフタイムに田口監督から、「守備の時間は長いけども、割り切って戦おう。蹴るところはしっかり蹴る。奪ったら全員で攻撃に出るという意識をしっかりと持って戦おう。後半の入りが大事だぞ。勝つよ!!」と伝え選手を送り出します。

その言葉どおり、後半も全員が身体をぶつけながらゴールを守ります。
しかし後半5分、五味がPA内で相手を倒してしまいPKの判定。スタジアムの空気が変わる中、ゴールキーパーの米澤が右に飛んで相手のシュートをストップ。絶対絶命の危機を救い、チームを鼓舞します。

そして流れは一気にふじざくらへ傾く。

後半11分頃、右サイドで小鍛冶旭がボールを受けると中央へ送ります。脇田が前を向き、エリア前へ横パスを通す。成迫実咲が、ためらうことなく左足を振り抜くと、ふわりと浮いたシュートはGKの頭上を越え、ゴールへ吸い込まれます。格上から奪った先制点。ベンチもスタッフも腰を浮かし、ピッチは歓喜に包まれます。

相模原は一気にギアを上げ、選手交代で攻撃枚数を増やすと、左サイドからのクロスをPA内に送られると、混戦から最後はゴール前で相手をフリーにしてしまい、同点ゴールを奪われます。さらに8分後には右サイドからファーへのクロスを頭で押し込まれ、逆転。その3分後にはFKから再びヘディングでネットを揺らされ、あっという間の3失点。スコアは1-3。

それでもふじざくらは折れず、交代カードを切り、同点を狙います。
しかし、地力に勝る相模原も攻撃を緩めず、両者が意地でぶつかる展開になります。

試合は後半45分を回る中、米澤が最後尾から放ったロングフィードに、小鍛冶が反応。相手DFとGKの間のわずかなスペースをすり抜け、伸ばした右足で触ると、ボールはそのままゴールへ吸い込まれます。1-3 → 2-3。土壇場で1点差に迫る。

しかし、反撃はここまで。ラストプレーのクロスも跳ね返され、試合終了の笛が鳴りました。

悔しい敗戦ではありましたが、結果以上の価値。“格上に屈した”のではなく“抗い続けた”90分間となりました。

PKストップ。先制点。土壇場のゴール。格上を相手に、勝ち筋をつかみかけた90分間となりました。
この結果、FCふじざくら山梨の2025年シーズンの全日程は終了となりました。本日も北陸福井まで足を運んでくださったサポーターの皆さまには心より感謝を申し上げます。この1年間、本当にパワーを頂きました。2026年シーズンもすぐやってくると思います。


しっかりエネルギーを蓄え、開幕戦から爆発できるように明日からまた日々成長をして参ります。

またこの試合を持って、加藤・大谷・濵名の3選手はサッカー人生の幕を閉じます。ふじざくらの一員として戦い続けてくれてありがとう。サポーターの皆さんも選手へのお声がけ、重ねてお礼を申し上げます。

改めて、2025年シーズン、この1年間ありがとうございました。
田口監督、得点を決めた小鍛治、成迫のコメントになります。

田口友久監督

Q)今日の試合を振り返って
「今日の試合は、私たちにとって「失うものがないチャレンジ」だったと思います。その中で、自分たちのフィロソフィーである感動が駆け抜けるフットボールをしっかり表現しようという狙いでした。カテゴリーが2つ上の相手に対して、通用する部分・通用しない部分は当然あると分かった上での準備でしたが、選手たちは本当にチャレンジしてくれたと感じています。前半0-0で折り返し、守備の集中力も高く、ハーフタイムには「後半の入りを大事に」と伝えました。後半はPKを止めて流れを引き寄せ、得点までつなげられたのも、チャレンジし続けた結果だと思います。同時に、失点シーンなどは“WEリーグの基準”を見せつけられた部分でもあり、悔しさが強く残りました。ただ、今日の選手たちは持てる力をしっかり出し切ってくれたと思います。多くのサポーターが福井まで足を運んでくれた中で、勝利を届けたかった思いはありますが、僕らが表現すべきサッカーは見せられたと感じています。」

Q)収穫や課題は
「収穫として一番大きいのは“心の持ち方”です。1回戦・2回戦を比べても、1回戦は「勝たなきゃいけない」というプレッシャーが強く、2回戦は相手が格上だと分かっている中で、自分たちが良い意味でリラックスして挑めました。攻撃でも守備でも、できた部分は確かにありました。しかしWEリーグ相手にできたことがそのままなでしこリーグ2部でも通用するわけではないので過信してはいけないと思っています。失点の場面に関しては、基準の差を痛感しました。攻め込まれる展開自体は想定内でも、“攻め込まれた時の守備”の質は、もっと高めなければカテゴリーを上げていくことはできません。ただ、その中でも選手のチャレンジは評価していますし、今日の経験は間違いなくチームのこれからの糧になると思っています。」

Q)今シーズンの振り返りとと来シーズンへの思い
「この1年間で、チームは確実に成長したと感じています。怪我人が多く不安定な時期もありましたが、クラブとして目指すサッカーや自分たちの色は選手に伝わり始め、ベースは形成できてきました。ただ、まだベースは“大枠”の段階です。来シーズンに向けては、やりたいサッカーの基準をさらに細かく、精度高くすること、怪我の分析や、選手層の強化などクラブ全体でのレベルアップしなければいけません。今日の試合では、この魂を来シーズンへつないでいきたいし、まだまだ良くなれるチームだと思っています。皆さんが誇れるサッカーを体現できるよう、感動が駆け抜けるフットボールをお見せできるよう引き続き努力していきます。」

小鍜治旭

Q)今日の試合を振り返って
「前半を0-0で折り返し、守備も自分たちが準備してきた形をしっかり体現できたことは大きかったです。ハーフタイムでは「良い流れの時こそ後半の入りが大事」と全員で締めて臨みました。後半、もえかさん(米澤)がPKを止めてから流れを引き寄せ、なりさん(成迫)が先制点を決めてくれて、本当にチームとしては良い展開だったと思います。ただ、そのあと失点してしまい、「これがWEリーグのレベルなのか」と、私たちが憧れている舞台との差を痛感しました。得点シーンについては最後だったので押し込みたい時間でもありました。最後は意地じゃないですけど、あそこで決めれたのはとても良かったと思っています。正直、私は得点以外ほとんど何も出来なかったのですが個人として悔しさの残る試合でした。来季へ向けて自分自身やらなければいけないことがより明確になりました。」

Q)収穫や課題は
「収穫としては、強度・スピード・技術のすべてが私たちより一段上で、「上で戦うために必要なもの」が目の前で体感できたことです。課題は、パス・シュート・クロスなどの質を高める事です。
すべてにおいて相手が一歩上で、どれだけ粘ってもその隙を確実についてくる。私たちが2部で昇格を目指すチームになるためには、同じようにすべての質で一歩上回るチームにならなければいけないと感じました。」

Q)来シーズンに向けての意気込み
「今日の試合で、基礎を高める必要があると強く感じました。止める・蹴る・ドリブル・判断、そのすべてをもう一度見直し、個人としてレベルアップしなければいけません。昇格を目指す上で、個人の質を上げることは絶対条件です。来シーズン開幕時に「変わったな」と思ってもらえるように、オフシーズンから徹底して取り組みたいです。そしてまたWEリーグの舞台に立てるような選手へと成長していきたいと思います。」

 

成迫実咲

Q)今日の試合を振り返って
「負ければ終わりという試合で、全員が「絶対にジャイキリしてやろう」という気持ちで入りました。試合の入りからWEリーグの強さを感じましたが、前半を0-0で耐えながら、何度か自分たちもチャンスを作れたことはポジティブに捉えています。「このまま行ける、1点取ればチャンスがある」と思っていましたし、後半も強い気持ちでピッチに入りました。その中でもふじざくららしい「つなぐサッカー」を要所で出せたことは、この1年間積み上げてきた成果だと思います。 もちろんまだ個の強さや細かい部分で足りない部分はあります。でも、それは成長できる余地があるということ。来季の1部昇格に向けて、もっと戦えるチームになりたいと思います。」

Q)ゴールシーンを振り返って
「右サイドで崩して、あさひ(小鍛冶)からワッキー(脇田)へ、そこから自分へのパス。前が開いたのを見て、「ダイレクトで打てるボールが来たら振り抜こう」と思っていました。良いボールが来てくれて、自分の持ち味を出せたゴールだったと思います。得点後もチームで「もう1点取りに行こう」「自分たちのサッカーを続けよう」と声を掛け合っていました。WEリーグの相手に対して、自分たちの形からゴールを取れたことは自信になりました。」

Q)サポーターに向けて
「本当に遠い場所までたくさん応援に来てくださってありがとうございました。押し込まれて苦しい時間が続いても、1本跳ね返すたびに聞こえてくる声や歌が本当に力になりました。あの声があったから最後まで戦えたと思います。来シーズン、メンバーが変わっても「1部昇格を目指す」という目標は変わりません。今日得た経験を必ず持ち帰って、よりタフで賢く、そして1年間を通して“感動を届けるフットボール”ができるチームになって戻ってきます。これからも応援よろしくお願いします。」