【2023プレナスなでしこリーグ2部 第6節~試合結果~】VS 岡山湯郷BELLE
いつもFCふじざくら山梨へご声援頂きまして誠にありがとうございます。
5月7日に行われた2023プレナスなでしこリーグ2部第6節の岡山湯郷Belleの試合結果をお伝えいたします。
≪2023プレナスなでしこリーグ2部第6節~結果~≫
(45分ハーフ)
FCふじざくら山梨 4-2 岡山湯郷Belle
-前半 3-0
-後半 1-2
(得点)
6分 脇田紗弥
14分 脇田紗弥
22分 田中里穂
89分 脇田紗弥
≪スターティングメンバー≫
GK 出口春奈
DF 濱名花子 加村ななみ 高山紗希 中村友香
MF 菅百花 田中里穂 金井奈苗 辻野友実子
FW 鈴木和遥 脇田紗弥
(途中出場)
80分 OUT9金井奈苗 → IN2須田胡桃
90分 OUT10菅百花 → IN4小鍛治旭
92分 OUT13鈴木和遥 → IN15永木真理子
【今節の振り返り~マッチレポート】
(レポート:伊藤千梅)
先週の試合で、待望のなでしこリーグ初勝利を飾ったFCふじざくら山梨。あと一歩が遠く、開幕から苦しい試合が続きましたが、ついに勝利を掴みました。このままの流れで連勝を目指し、リーグ順位の巻き返しを図ります。
悪天候の中での試合となりましたが、ふじざくらマルシェは本日も元気に開催。FCふじざくら山梨グッズショップには新たな商品も加わり、ブース前はサポーターの皆様で賑わっていました。会場前には、自衛隊による車両展示ブースも初登場。自衛隊の服の試着や、南極の氷の展示が行われました。
また、本日は「雨が降ったら飴ちゃんDay」。雨の日にもかかわらず足を運んでくださった皆様に、選手の好きな飴をプレゼントしました。
試合直前には、県リーグの頃に鳴沢村でパフォーマンスをしてくれた「ピンキーダンスファクトリー」さんが、約2年ぶりにサポーターの皆様の前でダンスを披露。子どもたちはにこちゃんマークの衣装で登場すると、雨に負けないパワフルな躍りで観客席を盛り上げました。
本日の対戦相手は、FCふじざくら山梨と同じく、先週の試合で今季初勝利を飾った岡山湯郷Belle。昨シーズンのなでしこリーグ2部入替戦ではFCふじざくら山梨が勝利していますが、今シーズンはメンバーを大幅に入れ替え。元なでしこジャパンの選手や、WEリーグからの補強を行い、前節のスコアは7-0と攻撃力に磨きがかかっています。
試合前のMTGでは渡辺海監督から「試合中きつい時間帯は、お客さんの顔を思い浮かべよう。お客さんのために最後まで闘おう」と声をかけ、選手たちをピッチに送り込みました。
お互いに連勝をかけた試合は、前半はFCふじざくらが攻め込む展開に。
前半6分、左サイドから辻野がボールを運ぶと、本日なでしこリーグ100試合を迎えた菅へ縦パス。菅がワンタッチで脇田へとはたくと、キーパーと一対一に持ち込んだ脇田は落ち着いて決め切りました。脇田はこの得点で3戦連続のゴールとなります。
流れを掴んだFCふじざくら山梨は、前半14分。左サイドから辻野が仕掛けると、浮き球のクロスをあげます。中で待ち構えていた脇田が合わせ、キーパーにとめられたようにも見えましたが、ボールはラインをわりゴールの判定。2点差に引き離します。
攻撃の勢いは止まらず、今度は右サイドからチャンスを作ります。濱名、菅とサイドを攻め込むと、グラウンダーのクロスに辻野が豪快にシュート。ここはキーパーに阻まれたものの、コーナーキックのチャンスを手に入れます。中村のキックに菅がヘディングで折り返すと、もつれたボールは再びコーナーに。
2本目となるコーナーでは、田中の前にボールがこぼれます。バウンドしてきた難しいボールに合わせてボレーシュートを放つと、山なりのボールはゴールへ。キャプテンのなでしこリーグ初得点で、点差をさらに広げました。
その後は、攻め込まれる時間が続きますが、ベンチからの指示通り、選手同士の距離を意識して守備を行うFCふじざくら山梨。ラインをセンターサークル上に設定し、ディフェンスラインからFWまでの距離をコンパクトに保ちます。
スピードのある相手に対しても、複数人で守ることで相手を自由にさせません。42分には相手にフリーキックを与えますが、キーパー出口を中心に落ち着いた対応。終了間際、相手の左サイドからのクロスに相手が合わせますが、シュートは枠外に。相手の攻撃を全員で抑え込み、無失点で前半を折り返しました。
後半立ち上がりに主導権を握ったのは、岡山湯郷Belle。52分には、相手のフリーキックからヘディングで合わせられ失点。2点差に追いつかれます。
3分後には失点シーンと同じ位置からのフリーキックを与えますが、かろうじてボールはゴール脇へ。直後も連続してピンチを迎えますが、出口が飛び出してキャッチ。失点を最小限に抑えます。
ここから立て直したいFCふじざくら山梨は、脇田が自陣からドリブルで中央突破。相手を引きつけると、右サイド菅にボールを預けます。勢いを維持したまま菅がクロスをあげると、逆サイドの辻野がヘディングで合わせました。ゴールには至らなかったものの、いい形で攻撃を仕掛けます。
61分には、田中のスルーパスから、抜け出した菅がキーパーと一対一のチャンス。しかしこのシュートはキーパーに阻まれます。その5分後には、右サイドから濱名が駆け上がると、セカンドボールを拾ってミドルシュート。ゴールの左脇に逸れました。
良い流れを作り出していた中、相手チームのFWがファーストタッチで抜け出すとフリーでシュート。一瞬の隙を突かれ、32分に再び失点。1点差に追いつかれたFCふじざくら山梨は、その後耐える時間が続きます。
80分にはDFの須田を投入。最終ラインを5枚にし、守備の強化を図りました。残り時間10分を切って、相手の猛攻が続きます。相手の右サイドからクロスがあがりますが、ここは途中出場の須田がスライディングでブロックします。
嫌な時間帯での相手のコーナーキックになりますが、ショートコーナーを菅がカット。その後もペナルティエリア付近で相手のフリーキックとなりますが、直接狙ったキックは出口がキャッチ。勝ち点3を死守しようと、全員が体を張り続けます。
粘り続けた試合終了間際、カウンターで攻め込んだ脇田が、前節の得点を彷彿させるペナルティエリア外からのシュート。ボールは飛び出していた相手キーパーの頭上を越し、ハットトリックで追加点を決めました。
再び2点差となった中、小鍛冶、永木を投入。相手が怒涛の攻撃を仕掛けてくるのに対し、全員で守りに入ります。最後の最後で相手のコーナーを凌ぐと、カウンターで小鍛冶が突破。相手ディフェンダーとの一騎打ちに競り勝ち、シュートを放ちます。枠外にはなりましたが、自陣から相手を引き離し、そのまま決定機を与えずタイムアップ。
苦しい時間帯もありましたが、最終的には4-2の完勝で試合を終えました。
先週に引き続きヒロインインタビューに選出されたのは、本日ハットトリックの脇田選手。「やったーーー!」と元気に声を上げ、観客の皆様と喜びを共有。「これまでサポーターの皆様にパワーをいただいていたことから、パワーを返したかったので、勝利できてよかったです」と伝えました。
試合後には、100試合の節目を迎えた菅選手を、みんなでお祝い。選手たちからは手作りのメッセージカードが贈られました。サポーターの方からも記念のゲーフラを受け取り、笑顔で今日の試合を締めくくりました。
本日も、FCふじざくら山梨への熱い応援をありがとうございました。
GW最終日は本降りの雨となりましたが、303名の方にご来場いただきました。明日からお仕事の方もいらっしゃるかと思います。全力で闘い、掴み取った本日の勝利が、少しでも皆様にとっての活力になったらうれしいです。
来週からの2節は、アウェイでの試合になります。遠方での試合にはなりますが、SNS等で応援していただけたら幸いです。良いご報告ができるよう、練習からいい準備をしていきたいと思います。引き続きご声援のほどよろしくお願いいたします。
以下、渡辺海監督、田中里穂選手、菅百花選手のコメントになります。
渡辺海監督

Q)試合を振り返って
まずは、今日こういった天候の中でもお越しいただいたお客さんに対して、感動を与えられるためのハードワークを見せようと伝えて選手を送り出しました。その上で、試合の中でも大事なキーファクターになる攻守の切り替えのところなどを、選手たちが最後までやり続けてくれたことが、一つこの結果に結びついたと思います。1週間で質を高く準備できたことで生まれた得点だったと思いますし、スタッフ含めてやってきたことが実を結んだ結果かなと思います。
Q)来週の試合に向けて
選手たちが1日1日を、自分と向き合いながらきちんと努力した結果が、今に結びついていると思います。ある意味、そういうものを絶やさずやるために、自分たちがやるべきことは変えないことも大切です。ただ、相手に対してどのような用意をするのかということは、自分たちの仕事でもあるので。田中も言っていたようにSNSとかから、距離関係なくいい報告を届けられるような準備をしたいです。
田中里穂

Q)今日の試合を振り返って
前半は相手が3バックというのも情報としてはいっていて、そこのスペースをつくことができ、すごくいい形で試合を運べたのかなと思っています。後半は3-0で勝っていたので、しっかり締め直して後半に入ったんですけど、相手もギアを上げてきた中で失点を重ねてしまったのは、苦しい状況を作ってしまったなとは思っています。
Q)初得点を振り返って
自分の中で、1試合1回はシュートを打つというのをもっていて、それでうまくこぼれてきたので、「いけー!」みたいな感じで打ちました。うまくコースにいってよかったです。この得点が勝利に結びついたというのは、今までにないチームへの貢献の仕方だったなと思っていて、素直にうれしいです。
Q)次の試合に向けて
ここで2連勝できたのはチームにとっては成長につながると思うし、波に乗っている中でのアウェイでの試合は、また違う気持ちの持ちようになることもあると思います。それでも、やることは変わらず、強い相手でも勝利に向かってというのは変わらないので、またチーム全員で勝ちにいきたいと思います。
菅百花

Q)今日の試合を振り返って
早い時間帯で自分たちが得点を重ねることができたのは、今までにない試合展開になりました。そういった展開ができるようになったのは今までの積み重ねかなと思います。前からの守備もかかっていたし、得点の形も練習で意識していることが出たので、試合運びとしては3点を先制できたのは良かったと思います。後半は決められてしまったし、ルーズボールが拾えない時間もあったと思うのですが、一人ひとり集中を切らさないでファイトできていたことで、勝ち切ることができたと思っています。全体的に粘れるようになってきた感覚があるので、このまま積み重ねられたらなと思います。
Q)100試合を迎えて
試合は、全ての試合が大事なので、なるべくいつも通り、いつもと変わらないスタンスでいこうと思っていました。ただやっぱり特別な気持ちだったりもしたので、もちろん勝ちたかったです。また、自分自身がまだ得点をあげられていないのでこの試合でとりたかったんですけど、決定機で外してしまったり、足をつってしまったり……自分らしいといえば、自分らしいのかなとも思いますが、決めきるところで決めきらなきゃと思いました。
Q)サポーターの皆様に一言
本当に、どんなときでも一緒に闘ってくださっていることがすごく伝わっています。悪天候の中でも会場に足を運んで、一喜一憂してくれるサポーターさんのためにも、どんどん勝ち点を積み重ねたいです。毎試合感動と、見ていて元気を与えられるような、ふじざくららしいサッカーを届けられるように、これからもやっていきたいと思います。