【2024プレナスなでしこリーグ2部 第22節~試合結果~】VS 岡山湯郷BELLE戦

いつもFCふじざくら山梨へご声援頂きまして誠にありがとうございます。
10月26日に行われた2024プレナスなでしこリーグ2部第22節岡山湯郷BELLE戦の試合結果をお伝えいたします。

≪2024プレナスなでしこリーグ2部第22節~結果~≫
(45分ハーフ)
FCふじざくら山梨 0-2 岡山湯郷BELLE
-前半 0-0
-後半 0-2

≪スターティングメンバー≫
GK 出口春奈
DF 内田朱夏 松岡沙由里 源関清花 小鍛冶旭
MF 大谷琉晏 田中里穂 中村友香 辻野友実子
FW 山本菜桜美 脇田紗弥


(途中出場)
62分 OUT 17 大谷琉晏 → IN 7 井原美波
68分 OUT 11 中村友香 → IN 29 三田幸望
68分 OUT 14 脇田紗弥→ IN 13 鈴木和遥
84分 OUT 25 田中里穂 → IN 20 五味小暖
84分 OUT 11 内田朱夏 → IN 10 菅百花

【今節の振り返り~マッチレポート】

なでしこリーグ2部もこの日で最終戦。

開幕戦は黒星となったものの、その後、4連勝を記録するなど、昨シーズンは中々勝利を重ねることができませんでしたが、
なでしこリーグ2年目となる今シーズンは勝利を重ね、多くの勝利をサポーターの皆さんと分かち合いました。
2位という順位で迎える最終戦。
相手は開幕戦で黒星を喫し、今シーズン無敗で優勝を飾った岡山湯郷BELLE。

2位以上でなでしこリーグ1部入替戦に進めるこの試合には、アウェイ岡山にも関わらず、多くのサポーターが足を運んでくださいました。

スターティングメンバーは後半戦4節と変わらず、ゴールキーパーは全22試合スタメンとなる出口、ディフェンスラインには右から、内田・松岡・源関・小鍛冶が入ります。
ボランチは2枚、田中と中村、両ウィングには右には大谷、左には辻野、トップは、山本・脇田が入りました。

立ち上がりからホーム岡山湯郷BELLEがボールを持ちます。
前半立ち上がり2分、今シーズン得点王を独走する横山選手が自陣ペナルティエリア外から放ったシュートはゴールバーを弾きます。
その後も、相手のプレッシャーを受け、マイボールにすることができず、守備に回る時間が増えます。
10分には相手選手がペナルティ内でシュートを放つも、田中がシュートコースに入り、頭でクリアするなど気合の入ったプレーを魅せます。

劣勢の中でも、守備から攻撃への切り替えの意識が高いふじざくらは、前半13分にカウンターからチャンスを作ります。
左サイドの小鍛冶から脇田にわたり、辻野とのワンツーで左サイドを抜け出すと、アーリークロスを中央に供給します。
右サイドの大谷が中央におり、ダイレクトで合わせるもシュートはキーパー正面でキャッチされます。

その5分後には、敵陣中央で相手ディフェンダーにプレスをかけ、激しく球際に寄せた脇田がボールを奪取。
そのままドリブルで一人でボールを運びシュートを放つもディフェンダーにクリアされます。

終了間際には、フリーキックのチャンスを獲得します。
中村のクロスに、ファーの源関まで繋がり、頭で合わせるもキーパーの正面でキャッチされます。

優勝チームを相手に守備に回る時間が多い中でも、攻撃を仕掛ける姿勢を見せた前半戦。
得点は動かず、ハーフタイムとなります。

ハーフタイムに入ると渡辺監督から「前半は素晴らしい戦いだった。一人一人の勇気あるプレーがチームとして繋がっている。このゲーム絶対に勝ちにいく!45分間にアクションし続けよう!!!」
と伝え、選手を送り出します。

後半開始早々に試合が動きます。

後半立ち上がりの2分に中盤でボールを奪われると、ディフェンスラインの裏を常に狙っていた横山選手がディフェンスラインギリギリを見ながら、中盤から縦パスを受けると、そのまま抜け出され、最後はキーパーと1対1になったところを冷静に決められ、先制点を奪われます。

追いつきたいところでしたが、その後も相手がボールを保持する時間が続き、チャンスを狙うも、相手の堅い守備で中々相手を脅かすチャンスを作れません。

ふじざくらもディフェンスラインの内田・松岡・源関・小鍛冶が身体を張り、こぼれ球を蹴りだし、2点目は与えない守備を見せます。
しかし、クリアしたセカンドボールを拾えず、また、ゴールキックからの競り合いを中盤で回収ができず、苦しい時間が続き、時間が一刻一刻過ぎていきます。

すると、後半40分に自陣右サイドから中央にパスを出されると、フリーになった中盤の選手がペナルティエリア外からゴール左隅に突き刺さるシュートを打たれ、追加点を奪われます。

最後まで諦めない選手たちは、ボールキープする相手に対して激しいプレッシングでボールを奪いに行きますが、試合はそのまま終了となり、0-2で敗れました。
この結果、3位であったJFAアカデミー福島が勝利し、2位に上がり、FCふじざくら山梨は勝ち点「1」届かず、3位に後退し、なでしこリーグ1部入替戦進出は無くなりました。

なでしこリーグは本日の試合で終了となります。
この1年、応援をしてくださったパートナー企業様、サポーターの皆さん、地域の皆さん、本当に温かいご支援をありがとうございました。

なでしこリーグ元年となった2023年シーズンは7位、2年目となる2024年シーズンは3位という結果で幕を閉じました。
昨年よりも勝ち星を多くできたのは、選手・チームスタッフの頑張りのおかげであり、そして、諦めずに応援をしてくださったサポーターの皆さんによるものです。

「感動が駆け抜けるフットボール」

勝利のために、キックオフのホイッスルから、試合終了のホイッスルが鳴るまで、一生懸命走り、戦い続ける姿勢や気迫がスタジアム内に伝播し、見てる人に「感動」として届く。最後まで戦う姿勢、プレーを崩さないのがFCふじざくら山梨というチームです。
今日の試合も、選手たちは最後まで戦い続けました。

ふじざくらの6シーズン目は本日で最終日程が終了となりましたが、2025年に向けて気持ちを新たに準備を進めて参ります。
改めて1年間、熱い・熱い・熱いご声援をありがとうございました。

以下、渡辺海監督、松岡沙由理、田中里穂のコメントになります。

渡辺海監督


Q)試合を振返って
「本当に悔しい結果になってしまいました。しかし選手、スタッフ含めて、この試合に向けて、最大限の力を出して、戦ってくれたと思います。苦しい立ち上がりになることは想定していましたが、相手は、個のスキルが高い選手が多いため、二人、三人と守備での距離感を徹底し、自由にさせないということを意識させました。その中で、一人一人が身体を張ってゴールを守るということが前半は出来たと思います。後半に入り、プレッシングをしたけども、そこを上回られ得点を奪われてしまったというのは相手の実力が上回ったということですし、チカラの差だったと思います。ただ、最後の最後まで選手たちは戦い抜いてくれました。」

Q)今シーズンを振返って
「自分たちの実力を最大限出せなかったところが出てしまい、緊張感がある試合を取りこぼしてしまいました。この厳しい状況やプレッシャーの中で試合をするという経験を積めたのは大きかったですが、そこで勝利を目指していくのは辛いことや厳しいことがある、いわばいばらの道です。それでも、これがサッカー選手としての道であるならば、それを覚悟して進むしかない。それを踏まえて、一人一人が勝負強くなっていくというのを、トレーニングを通してやっていく必要があると感じたシーズンでした。ただ、この1年間で昨年7位だったチームから前進することがでたのは、26人全員がハードワーク出来るチームになったこと、それがこの1年で積み上げられた部分と思います。自分たちに矢印を向けて、何ができるのか・何をすべきかをチーム全員が目合わせして意識して取り組むことで、来シーズンはもっと素晴らしい試合ができるチームになると思います。」

松岡沙由理


Q試合を振り返って
A「分析の中でもありましたが、相手は攻撃力のあるチームで押しこまれる時間が多くなることは想定しており、守備ラインを作ってどのエリアからボールを奪いにいくかということは徹底していました。前半は耐え忍んでいましたが、後半は私のミスもあって1失点してしまってから、チャンスもあった中でゴールにつなぐ事ができなかったことは悔しいです。単純に相手は強かったですが、当然、最初から負ける気はなく、チャレンジャーとして挑みました。山梨で待ってくれているメンバーのためにも勝ち点を持ち帰るということが目標でしたし、支えてくれた周りの方が本当にいつも前を向かせてくれるので最後まで戦う事ができました。今日の試合で私のサッカー人生は終わりましたが、いまはお腹いっぱいという気持ちです。(笑)
もうこれ以上走れないのが現状です。このチームで、応援してくれる皆さんの中でサッカーができたことは自分の記憶の中に残りますし、本当に素晴らしい1日でした。」

Q今シーズン、また、ふじざくらでの生活を振り返って
A「今シーズンが始動した時点で引退することは決断していました。プレイングワーカーとしてオフザピッチの活動や練習を1日1日大事にしてきました。オフザピッチの部分ではいま選手のうちに自分に何が準備できるのか明確化し、それに向けて行動することができたと思います。また、ふじざくらでのサッカー生活について、私がここに来た理由として、もちろんサッカーをしたいというのはありましたが、一度過去に引退をしており、サッカーをしながら将来に不安を抱えていたため、ふじざくらがその不安を解消してくれるチームだと思い入団しました。映像を制作したり、ホームゲームイベントを計画したり、グッズの製作を考案したり、地域の方々と交流をしたりと、さまざまなことを経験することができたので、ふじざくらだけに限らず女子サッカー界でもこういったチームが増えていってくれたらいいなと思っています。」

Qこれまでのサッカーやふじざくらでの経験をどう自分の人生に繋げていきたいか
A「サッカーというスポーツを通じて、コミュニケーションスキルをさらに培うことができたと思います。これは私自身の強みでもあり、オフザピッチではさまざまな方と関わる中でこれを第一に活動してきました。これは私が将来の夢にしているスポーツチームのフロント業に活かせると思うので、女子サッカー界の未来に繋げられるようにしていきたいと思います。」

田中里穂


Q試合を振り返って
A「相手の湯郷さんは今節まで無敗ということもあり、練習や分析で対策をしてきました。自分達が全くやれていなかったということではなかったですし、相手の攻撃でピンチを迎える部分もあり、個人的にヒヤヒヤした部分もありましたが、チーム全員で粘り強く戦う部分であったり、最後にシュートを打たせなかったり、そういったところでチーム全員が共通認識を持って望めていたため今までやってきた事は全部出せていたと思います。」

 
Qこれまでのサッカー人生について
A「今日がサッカー人生最後の試合になったところでいうと、とにかくサッカーを楽しもうと思って試合に入りました。緊張もしていましたが、このメンバーでサッカーができる幸せや喜びを噛み締めながら戦う事ができたため、悔いなくピッチを立ち去る事ができました。私自身、中学、高校と、これまで全国大会に出場したことはありませんでしたが、ただ周りの人に恵まれ、人との出会いがあり、多くの方々に支えてもらってここまで来れたため、感謝が溢れるサッカー人生だったと思います。ふじざくらに入って6年。長いようで短かった、そんな6年でした。1年1年が濃く、最初は県リーグから始まったクラブがいまでは昇格争いまでいけるようになり、強くなっていってる実感すると同時にこのクラブで過ごせたことは誇りに思います。」
 
Qこれまでのサッカーやふじざくらでの経験をどう自分の人生に繋げていきたいか
A「これまでのサッカー人生を通して、本当に多くの方に支えてもらって今の自分があると思っています。サッカーを通して継続することの大切さであったり、苦しい時でもやり続けるという事は自分自身の中で学べたところです。今後経験したことのない未知の世界にいくことがあると思いますが、自分の信じた道を突き進むということをこれからもぶれずにやっていきたいと思います。」