【2025プレナスなでしこリーグ2部 第14節~試合結果~】VS 南葛SC WINGS

いつもFCふじざくら山梨へご声援頂きまして誠にありがとうございます。
6月8日に行われた2025プレナスなでしこリーグ2部第14節南葛SC WINGS戦の試合結果をお伝えいたします。

≪2025プレナスなでしこリーグ2部第14節~結果~≫
(45分ハーフ)
FCふじざくら山梨 3-0 南葛SC WINGS
-前半 2-0
-後半 1-0
(得点)
21分 保坂のどか
30分 佐々木葵
90分+2分 小鍜治旭

≪スターティングメンバー≫
GK 米澤萌香
DF 佐々木葵 源関清花 加村ななみ
MF 小鍜治 旭 五味小暖 三田幸望 保坂のどか 辻野友実子
FW 脇田紗弥 山本菜桜美

(途中出場)
64分 OUT 9山本菜桜美 → IN 15成迫実咲
64分 OUT 14脇田紗弥 → IN 21内田朱夏
79分 OUT 30保坂のどか  → IN11中村友香
79分 OUT 29三田幸望  → IN 28島村美風
87分 OUT 16辻野友実子  → IN 10菅百花

【今節の振り返り~マッチレポート】

前節はアウェイ今治で2‐0と勝利して、後半戦となる6月の初戦を良いスタートを切ったFCふじざくら山梨。
この試合、前節からスターティングメンバーに一部変更を加え、保坂が中盤に入り、3-1-4-2の布陣に。アンカーとして2試合連続となる五味、中盤のインサイドハーフには三田と保坂が入りました。中盤で数的優位を作りながら、サイドからの崩しと中央の押し込みをバランスよく織り交ぜる攻撃を狙いたいところ。

試合はふじざくらのキックオフでスタート。立ち上がりからボール保持を意識し、丁寧なビルドアップで相手の出方をうかがう展開になります。開始早々、五味が中盤で相手のパスをカットし、左サイドの辻野へ。辻野は縦へ加速してクロスを供給し、山本がゴール前で合わせにいくも、惜しくもミートせず。その後もこの攻撃的な姿勢から、ふじざくらは相手にプレスを仕掛け、相手自陣での攻撃を続けます。

中盤では保坂と三田が的確なポジショニングと寄せで相手のパスコースを封じ、五味がこぼれ球を回収する構図が繰り返されます。
前半14分、脇田が中盤でボールを奪うと、自らドリブルで持ち運びシュートレンジまで迫る場面も。ここは相手に阻まれたものの、ふじざくらは「高い位置で奪って即攻撃」の形を再現していきます。

試合が動いたのは前半21分。スローインからのこぼれ球が中央に流れると、これを拾ったのは2試合ぶりにスタメン復帰の保坂。一度は競り、その後のボールにもいち早く反応、迷わず右足を振り抜くと、ミドルシュートがゴールネットを揺らし、先制に成功します。保坂にとっては待望のFCふじざくら山梨初ゴールとなり、会場は大きく沸きます。

勢いに乗るふじざくらは、前半25分にも流れるような連携を見せ、辻野、山本、脇田とパスがつながり、最後が2列目から抜けた三田がペナルティエリア内へ抜け出すが、パスはあと一歩流れてしまいます。

その4分後、再びスコアが動きます。
前半30分、ふじざくらのCKは一度クリアされたものの、源関がセンターサークル手前でセカンドボールを拾い、ゴール前へ絶妙なロングボールを供給。この試合、セットプレーで闘志溢れるプレーを魅せていた佐々木葵が難しい体勢ながら、このボールに反応するとヘディングでボールをゴールへ叩き込み、貴重な追加点を奪います。最終ラインの一角として守備に奮闘していた佐々木が、セットプレーで攻撃でも結果を出し、チームをさらに勢いづけます。

守備面では、3バック+アンカーの構成が機能しつつも、所々でアンカーの脇を相手に取られるシーンは見せるも、守備陣の一人一人が粘り強いプレーを見せ、相手の縦パスを遮断していきます。中盤のプレッシングも強度が高く、ボールの奪いどころもうまくハマり、相手に有効な前進をさせず、前半は終了となります。

ハーフタイムに入ると田口監督は「前向きに奪えてるから良い形が出来てる。継続しよう。次の一点が勝負だぞ!」と選手たちに伝え、集中力を維持させます。

後半早々は相手の勢いにより、自陣に攻め込まれますが、ペナルティエリア前でしっかりと対処し、相手にチャンスを与えません。

後半17分頃に、左サイドを破られクロス気味のシュートを許しますが、GK米澤が冷静にボールの弾道を確認して対応。的確なポジショニングとキャッチングでピンチを未然に防ぎます。守備陣は、相手のカウンターや縦への速い展開にも組織的に対応し、ゴール前では決定的な仕事をさせません。

後半18分頃に、山本・脇田に代わって投入された成迫・内田が前線からプレッシャーをかけ、試合の流れを再びふじざくらへ引き戻します。積極的なチェックから相手陣でのプレー時間を増やし、攻撃回数を確保すると、成迫・内田が中央、サイドとピッチを広く使い、ボールを受け、攻撃の起点になります。
後半33分頃に島村・中村を中盤へ投入すると、ボール奪取能力とカバーリングのギアが上がり、試合終盤でも相手に流れを渡しません。

そして、後半ロスタイム、途中出場の中村が中盤でボールを奪うと、中央でボールを運び、右サイドへ絶妙なパスを展開。走り込んだ小鍛冶が、冷静にキーパーとの駆け引きを制しゴール右隅へシュート。「奪ってから速く、正確に、最後は仕留める」理想的なゴールで、勝負を決定づけます。
今シーズンゴール前で悔しい想いをし続けた小鍛治のゴールに、会場は大きな歓声に沸きます。

試合はそのまま終了し、3‐0で勝利を収め、これで4月6日以来の2連勝となりました。

3得点というスコアだけでなく、攻守のバランス・切り替えの速さ・全員の献身性というふじざくらの“アイデンティティ”が表れた一戦だになりました。試合後には約250名のふじざくらサポーターがスタンドから温かい拍手を送ってくださいました。

ホームのような力強い雰囲気に後押しされた勝利と言っても間違いありません。

次節は、上位群馬との一戦になります。
久しぶりのホームでの勝利に向けて、また1週間しっかり準備を進めます。

以下、田口監督とFCふじざくら山梨移籍後初ゴールの保坂のどか、小鍛冶旭のコメントになります。

田口友久監督


Q)今日の試合を振り返って

A)これだけのサポーターの方に来ていただいて本当ありがたいなっていうところと、選手にもこのサポーターさんの思いにしっかり答えようっていうの試合前伝えて入りましたね。ゲームに関しては、最初組み合わせ的に悪くて、なかなか前を潰せず守備が機能しませんでした。五味の脇を結構使われ、そこに対しての改善も南葛さんの質が高く上手く出来なかったんですけど、保坂のゴール前ぐらいにシステムを変更してから、前に強く出ることができて、リズムがどんどん良くなりました。得点のところで言うと保坂や佐々木 、小鍛冶と良い時間で点を取ってくれたなと思います。保坂は完全に良い守備から良い攻撃に、小鍛冶は切り替えのとこをほんとにずっとやっていたので、サボらないという意識が得点に繋がりましたね。正直ピンチもたくさんあったんですが、その中で失点しなかったっていうところは、粘れ強い守備ができてたのかなと思いました。本当みんなよくこの暑い中よく戦ってくれたなと思います。

Q)課題をあげるとすると
A)やっぱもっと自分たちがタイミングを合わせて侵入してくとか、その侵入した後の質と言いますか、今日であればクロスのシーンが何度かあったようにサイドの攻撃はできてたと思います。そこから侵入した後のクロスの質を上げてかないといけないです。また自分たちは前がかりに、攻撃的にサッカーをしていくという中で、切り替えの速さももう1 段階上げていかないと、次節のバニーズさんや吉備さんなど自分たちの格上と戦っていくためには厳しくなる。考えてしっかりとボールを動かすっていうところについても、組織された中から相手からボールを奪いに行くっていうところをもっともっと突き詰めなければいけません。まだまだ全然完成してないので選手たちと一緒にやっていきたいなと思います。

Q)次節に向けて
A)守備の強さや、自分たちがボールを奪うっていうところが、強みであるので、そこは次節も継続していきたいです。そしてトランジションという攻守の切り替えは、かなり頑張っているので、どのチームにも通用していくためにもトランジションはこだわっていきたいです。
そして、来週は韮崎なのでまた多くの方に足運んでいただけると思います。そこにまず感謝しつつ、私たちはプレーで魅せていかなければいけないので、今日は良い結果でしたが、来週に向けてもっと強度あげていきます。アグレッシブに戦うために、頭の整理や技術の向上をして少しでも成長した姿を皆さんに魅せれるよう準備していきたいです。

保坂のどか


Q)今日の試合を振り返って
A) まずは3-0で勝てて良かったです。 試合の入りは少し体が重かったですが、徐々に慣れていつも通りのプレーができたと思います。体が重くても開き直って、得点だけ取っちゃおうと考えたことがいい方向に繋がったかもしれません。ゴールの瞬間は良い意味で入っちゃった!という想いで嬉しかったですね。今日ゴールを決めたメンバーはずっとひたむきに努力を続けているので、結果という形になって良かったなと。試合を通して全体的にやっぱり守備の仕方ではまってない部分がありましたが、そこは試合中に声かけ合って修正しながらできたと思いますし、お互いのコミュニケーションで改善できるなと感じます。本当にホームゲームのような雰囲気でありがとうございました。

Q)次節にむけて
A) 年に一度の韮崎開催なので、応援してくださるみなさんに勝利を届けたいです。残りの試合に向けてもそうですが、いつも通り、やることをやるだけです。これから技術が格段に上がることはないですし、それ以上にこのメンバーでチカラを合わせてやっていくことが大事だと思います。そのために、これからは「勢い」をみんなで作り出して、良い方に、前向きにチームを持って行ければと思ってます。
そうすればチームとしてうまくいかないときも、みんなで良い方に捉えて前向きに取り組んでいけると思うので、自分たちは上手くないからみんなでまとまって戦おうという気持ちを強くもって、次節も戦いたいと思います。

 

小鍜治 旭


Q)今日の試合を振り返って
A)チームで準備してきたことが、主に守備の部分で発揮できたので、それが勝利に繋がったと思います。その中で、守備が無失点で抑えてくれたこと、複数得点出来たことはチームにとって勢いをつける結果となりました。
個人的には、自分自身どのように相手にハマっていくかとずっと迷っていた部分だったんですけど、試合前にはスッキリした状態で試合に挑むことができ、攻守において良いプレーができたのかなと思います。

Q)得点シーンを振り返って
A)ずっと得点したい気持ちが強くありました。毎日練習でパスを出してもらって、監督やコーチに沢山相談して教えて貰って。それでのゴールなので、みんなのゴールだなと感じています。あのシュートは練習通りのシーンだったので、「よし、決めるぞ、」と同時にキーパーも前に出てきてたので、少し焦っちゃったんですけど、思いっきり振り抜いてゴールが入ったことをしっかり確認してから喜びましたね!笑 みんなもやっとだねということで、一緒に喜んでくれて、そこを見て私はもっともっと得点を決めてチームの勝利に貢献したいなと思いました。ほんとに今回の得点は、パスを出してくれるチームメイト、シュートの打ち方や、狙い方を教えてくれた人が居てくれたからの得点だったと思います。

Q)なでしこリーグ通算50試合達成後に変化はありました?
A)このFCふじざくら山梨に移籍してきてから試合に出ることが増えて、自分にとってすごく嬉しいことで、それを待っててくれる方ももたくさん居たので、そういう人たちと一緒にこの節目を迎えれたことは私にとってすごい幸せなことでした。

Q)次節に向けて意気込み
A)昇格のラインに入るには、上位のチームと戦いになるので、そこに勝ってかないと私たちの昇格っていうのはやっぱり遠ざかってしまいます。上位を倒すことが昇格に繋がっていくと思うので、次節のバニーズ戦も絶対勝ちたいです。
そして今日はアップと同時にスタンド入場だったので、みんなふじざくらサポーター?と思うくらい沢山のサポーターが駆けつけてくれてそれを見て私たちは頑張らなきゃなという想いと、笑顔で帰らせたいという想いが選手としてあるので次節も良い準備をして戦っていきます。