
【2025プレナスなでしこリーグ2部 第16節~試合結果~】VS SEISA OSAレイア湘南FC
いつもFCふじざくら山梨へご声援頂きまして誠にありがとうございます。
6月21日に行われた2025プレナスなでしこリーグ2部第16節SEISA OSAレイア湘南FC戦の試合結果をお伝えいたします。
≪2025プレナスなでしこリーグ2部第16節~結果~≫
(45分ハーフ)
FCふじざくら山梨 2-1 SEISA OSAレイア湘南FC
-前半 2-0
-後半 0-1
(得点)
15分 辻野 友実子
40分 脇田 紗弥
(来場者数)
1033人
≪スターティングメンバー≫
GK 米澤萌香
DF 菅百花 源関清花 加村ななみ
MF 小鍜治旭 五味小暖 保坂のどか 三田幸望 辻野友実子
FW 山本菜桜美 脇田紗弥
(途中出場)
63分 OUT 29三田幸望 → IN 28島村美風
63分 OUT 30保坂のどか → IN 11中村友香
63分 OUT 14 脇田紗弥 → IN 21内田朱夏
72分 OUT 9山本菜桜美 → IN 15成迫実咲
96分 OUT 8源関清花 → IN 17大谷琉晏
【今節の振り返り~マッチレポート】
今節は約1か月ぶりの小瀬開催。1,033名のサポーターがスタンドに足を運び、ホームの声援が選手たちに大きな力を注入してくれた一戦となりました。小瀬ならではの熱気がピッチを包みました。
前節の群馬戦と同じメンバーとなりましたが、三田がやや中盤寄りに入り、3-5-2の布陣へシフト。
立ち上がりからふじざくらはボールを丁寧に動かし、自陣からのビルドアップを通じて攻撃のリズムを作っていきます。GK米澤萌香を起点とした後方からの組み立ては安定感があり、最終ラインの加村ななみ、源関清花が縦パスの起点となり、中盤の保坂や五味がボールを散らしながら押し上げを図ります。
すると15分、右サイドの菅から脇田、サイドに開いた保坂へとボールが繋がります。
保坂がクロスを供給するとボールは左サイドの辻野へ渡り、相手ディフェンダーとの距離感を見ると、そのボールを振り抜く鋭いシュートがゴールに突きささります。
序盤から積極的なシュートを狙っていた辻野が前節ノーゴールに終わった想いを晴らす、先制点を決めます。
ホームの歓声を背に、攻撃のテンポはその後も衰えず、特に脇田紗弥や山本菜桜美の両FWが中盤と連動し、サイドからの突破とクロスで幾度もチャンスを演出します。
40分には左サイドの辻野のクロスは相手に弾かれ、そのボールを拾った保坂が右サイドに開き、前に運び出しクロスを供給。
脇田がペナルティエリア中央からニアに飛び込み、見事なヘディングでネットに沈め、2点目を奪取。2試合連続ゴールの保坂は、この試合2アシストと好調っぷりが伝わる活躍を見せます。試合の主導権を完全に握り、相手の反撃を封じ込めたまま前半を終えます。
ハーフタイムに入ると、田口監督から「良い前段だけども、奪うことやセカンドボールの回収は意識しよう。後半も守備から入ること。まだ終わってない!後半も集中していくぞ!」と選手を鼓舞し、送り出します。
後半はSEISA OSAレイア湘南FCが反撃に出る展開となります。立ち上がりから高い位置でのプレスを受け、ふじざくらはやや押し込まれる時間が続きます。63分に3枚替えを断行。島村美風、中村友香、内田朱夏を投入し、前線の運動量と守備強度を再調整します。
一方で、相手はサイドからの崩しやセットプレーでゴールに迫るも、加村ななみや源関清花を中心とした守備陣が体を張った対応で決定機を封じます。米澤萌香の安定したキャッチングも光ります。
しかし、71分に自陣右サイドで相手にコーナーキックを与えます。
相手が蹴りだしたボールは米澤の手を超え、ファーに流れるとヘディングで合わされ、1点を返されます。
その後も、湘南が攻撃を仕掛け、クロスやカットインから何度もゴールに迫るが、最終ラインが身体を張って守り、相手にもう1点を奪わせません。終盤には、成迫、大谷も投入し、相手に1点を取らせないサッカーで試合を締めることができました。
前半はシュート数13本に対して後半は4本、一方の相手は前半2本ながら、後半は5本とふじざくらより多いシュートを本数なのが、後半の苦しさを物語ってます。
前半は意図と連動のある攻撃で試合を支配しましたが、体力が落ちてきた後半は攻撃こそ前半の鳴りを潜めましたが、粘り強く、相手の圧力に耐え、試合をクローズすることができました。
今シーズン2試合目の小瀬。FCふじざくら山梨では3試合目の小瀬になります。
これで小瀬でのゲームは2連勝、チームとしては4連勝と勢いを保ったまま、来週は岡山に乗り込みます。
以下、田口監督、辻野友実子、脇田紗弥のコメントになります。
田口友久監督
Q)試合を振り返って
A)前半は自分たちが前向きに様々なことへ取り組めており、特に守備のところが良かったと感じています。その中でまず2点取れたことは、最終的にスコアに大きく響きましたし、前半は素晴らしかったです。要因としては、ボールの動かし方で背後も手前も使え、多彩な攻撃ができたこと、そして良いファーストプレスがかかり、前向きでボールを奪えるシーンが多くありました。このおかげで良い守備から良い攻撃に繋がり、ボールも近い形で保持できました。特に中盤は五味を中心に3枚にする形が機能し、守備の安定感に繋がりました。選手たちの粘り強く対応する守備の良さが、今の結果に繋がっているとも感じています。苦しい展開で辻野のプレーは、チームとして非常に大きく、味方を励ます姿を見せてくれました。また、小瀬のサポーターの皆さんが勢いをプラスして、背中を押してくださったことも非常に大きかったと感じています。
Q)反省点を挙げると
A)やはり、後半はレイアさんは力のあるチームであり、ここでおさまってこないだろうという中で、圧力や動かしのスピードが上がってきました。自分たちも守備を徹底しようと送り出しましたが、ボールホルダーの選手に限定をかけられなかったり、後ろがなかなか前向きでボールを奪うシーンがほとんどなかったため、前へ出られない苦しい展開となりました。あれだけ受け身になってしまうと、やはり難しいゲームになってしまいますし、前線の積極性を出したくて交代も切りましたが、相手の方が上回っていましたね。セカンドボールも相手にほとんど拾われてしまい、難しくなってしまいました。私自身も含めて、勝ちはしたものの反省が残るゲームだったと思っています。
Q)次節に向けて
A)連勝をさらに伸ばすことができ、これは上位追撃のためにも大きな一勝になりました。苦しんだ期間があったからこそ、様々な気づきがあり、システムの調整やポジションの試行錯誤など、そのあたりの一貫した意識が、ようやく形として良い流れに繋がってきました。
一部昇格という目標を達成するためには、一つ一つ勝ちを重ねなければならないですし、ハードワークはまず大前提です。今のチームのキャッチフレーズは「圧倒的ハードワーク」であり、単なる世間一般のハードワークではなく、とにかく相手を圧倒するハードワークを追求しています。次節は現在上位のチームとの対決が控えています。ここで絶対に勝って、昇格に一歩近づきたいです。勢いは非常に大事であり、今日の試合からもそれがよく分かると思います。目の前の1戦、1戦しかないので、とにかく目の前の敵に勝つことだけを考え、また1週間選手たちと良い準備をしていきたいと思います。まだ完成したチームではありませんが、強みは継続し、課題は選手と話し合い修正し続けるしかないと考えています。
脇田紗弥
Q)試合を振り返って
A)勝利できたことが一番嬉しいです。小瀬という素晴らしい舞台でたくさんのお客さんが来ている中で、絶対に勝利を届けたいという気持ちが強かったです。苦しい時間帯もありましたが、みんなで粘り強く戦って勝利できました。 フォワードとして起用されているので、私の得意な「背後への抜け出し」は常に狙っていました。特に前半はチームでボールを持つ時間帯が多かったため、私の持ち味である「くねくねドリブル」や「裏への抜け出し」も意識しながら試合に入りました。相手のラインが低かった分、背後への抜け出しは少なかったですが、ボールが収まった時に「早く前向きを作る」ということをチーム内で徹底していたので、ボールを持った選手の周りの関わりが多かったと思います。 フォワードとして求められるのはやはり得点だと思っています。一番最後に得点したのが前回の小瀬だったので、なかなかゴールに絡めない日々が続いていて、それがすごく悔しかったんです。フォワードとしての自信を取り戻すためにも、今回シュートを決められて本当に良かったです。 暑さについては、相手も同じ条件ですが、いつもは涼しい環境で練習しているので、今回は暑さをみんなで頑張って乗り越えたという感じです。 後半は2点リードで折り返しましたが、まだまだ自分たちはゼロの気持ちでもう一度追加点を狙おうという思いで入りました。しかし、相手がやり方を変えてきたり、ボールを持たれるシーンが多かった中で、私たちは粘り強い守備で最後まで勝ち切ろうという気持ちで臨んでいました。
Q)ゴールシーンを振り返って
A)貴重な追加点、結果としで勝ちに繋がったゴールシーンについて、ゴールに至るまでは相手のラインが低く、なかなか自分にボールが入ってこなかったので、どうやって点を取ろうか考えていました。そんな中、ほささん(保坂のどか)がボールを持った時にチャンスだと感じて、ゴール前に走り込んで頭で合わせました。決まった瞬間は、今日どうしても点を取りたい気持ちが強かったので、ホッとしました。 難しい体勢からのテクニカルなゴールに見えたかもしれませんが、ほささんがどこに来るか信じて入っていったところに、ちょんと頭で合わせただけなので、ほささんのボールが良かったと思います。
Q)次節に向けて
A)連勝をさらに伸ばし、チームとして非常に良い状態をキープできている要因としては、練習の中でもスタメン組とサブ組に分かれて試合形式の練習をしているのですが、サブ組の選手たちが相手の分析に合わせて非常に強度高くサッカーをしてくれることが大きいです。その中でトライアンドエラーを繰り返し、全員で話し合って修正している結果が、このような良い結果に結びついているのだと思います。 私たちが一部昇格という目標を達成するためには、一つ一つ勝ちを重ねなければいけないですし、ハードワークはまず大前提です。そこはみんなで共通認識として体現できていると思います。次節の相手は現在上位、今のところ1位のチームです。ここで絶対に勝って、昇格に一歩近づきたいですし、私自身もフォワードとして、もっと点を重ねてチームの勝利に貢献していきたいです。
辻野友実子
Q)試合を振り返って
A)前半は非常に良い入りができました。最初に自分がシュートを打てたこともあり、積極的に攻めることができているなと感じましたし、その中で確実に2点を取れたことは非常にポジティブだったと思います。
個人的なゴールについては、ほささん(保坂のどか)が持っていたボールで自分の前が開いているのを認知できていたので、「こぼれてこい」と願っていたら、ちょうどこぼれてきてフリーでシュートを打つことができました。きちんと決められて良かったです。先週の幻のゴールで悔しい思いがあったので、「今日こそは」という強い気持ちで臨んでいましたし、第3節以来の久々のゴールだったので、すごく嬉しかったです。サポーターの皆さんの応援も本当に力になりました。声援や応援タオルは私たちを後押ししてくれて、苦しい時にも頑張れました。今日は1000人を超えるサポーターの皆さんが、この暑い中応援に駆けつけてくださったことで、私自身も楽しくプレイできましたし、本当に選手のみんなも力を頂いていると思います。本当に感謝しています。
守備面では、前半は特に準備してきたことが出せました。相手のサイドセンターバックのところからプレッシャーをかけ始めることで、相手もそれを嫌がってビルドアップができていなかったのかなと思います。攻撃面でも、コンビネーションで崩したり、今回の突破もそうですし、ビルドアップのところもやってきているので、少しずつ得点という結果に繋がっている点は、すごく良かったと思います。
Q)反省点を挙げると
A)後半については反省点が多いです。相手が修正してきたことに対して、自分たちが対応できなかったことが今日の大きな反省点だと感じています。そこができていれば、コーナーから失点することもなかったと思いますし、相手が戦い方を変えてきた時に対応するところを、もう少しチームで修正していけたら良いのかなと思います。
また、前半の暑さの影響もあったのか、チーム全体としてバテてしまった部分がありました。ファーストディフェンダーが決定しきれず、相手がボールを運んできて、前線の選手にシンプルに入れてくるようになってからボールホルダーのところに守備が行けず、相手選手に自由に蹴らせてしまっていたのが、プレイしていてしんどかった点です。今後は、チーム全体で、そして私自身も指示を出すことで、ファーストディフェンダーの守備をもっと徹底できるように改善したいです。
Q)次節に向けて
A)チームとして「勝ちたい」という気持ちが強く、一部昇格という目標を達成するためには勝ち続けるしかありません。今日のように全員で集中して守り切れたことは良かったので、この強い気持ちをぶらさずに次も臨みたいです。
今回の勝利で連勝を伸ばすことができましたが、去年はたしか4連勝で止まってしまったので、次の試合でその壁を越えていけるよう頑張りたいです。次は首位の相手ですし、5連勝、6連勝と続けていけるように、気を引き締めていきたいです。チームとして、やるべきことをしっかり見つめ直し、良い状態で次の試合に臨んで勝利できるように頑張りたいと思います。