【2025プレナスなでしこリーグ2部 第17節~試合結果~】VS 吉備国際大学シャルム岡山高梁

いつもFCふじざくら山梨へご声援頂きまして誠にありがとうございます。

6月28日に行われた2025プレナスなでしこリーグ2部第17節吉備国際大学シャルム岡山高梁戦の試合結果をお伝えいたします。

≪2025プレナスなでしこリーグ2部第17節~結果~≫
(45分ハーフ)
FCふじざくら山梨 1-2 吉備国際大学シャルム岡山高梁
-前半 1-0
-後半 0-2
(得点)
24分 山本菜桜美

≪スターティングメンバー≫
GK 米澤萌香
DF 菅百花 五味小暖 加村ななみ
MF 小鍜治旭 保坂のどか 三田幸望 辻野友実子
FW 内田朱夏 山本菜桜美 脇田紗弥

(途中出場)
60分 OUT 21内田朱夏 → IN 28島村美風
88分 OUT 30保坂のどか → IN 11中村友香

【今節の振り返り~マッチレポート】

前節の小瀬では前半に2点を挙げ、後半は相手に勢いが勝るも、粘り強いディフェンスで勝利を掴んだFCふじざくら山梨。
昨シーズンに記録したクラブ最多連勝記録となる「4連勝」を今シーズンも記録。
堅い守りから、素早い攻撃を軸としたアグレッシブなプレーで、ここまで4試合連続で、複数得点を記録してます。

クラブ史上最長連勝記録を5に伸ばせるか、チーム関係者・サポーターが注目する戦いの舞台はアウェイ岡山。
対戦相手は5月3日のホームにて0-1で敗れた吉備国際大学シャルム岡山。今シーズンは安定した実力でシーズン当初から首位をキープし、6月中旬に連敗から首位の座をあけ渡すも、現在は2位。一時は勝ち点差が10以上開いた相手から勝利をもぎ取りたい一戦を前に、選手たちの気合も十分。

今節は、前節のアクシデントで途中交代をした源関が大事を取り、メンバーを外れ、ディフェンスラインは3枚、加村と菅、そして五味が久しぶりにセンターバックの真ん中に入りました。後方の安定を確保し、五味のビルドアップから組み立てる攻撃を期待したいところ。
中盤は2枚、三田と保坂が組み、右サイドには小鍛冶、左サイドは辻野、前線は山本を中心に、左に脇田、右に内田が入りました。
本日はここ数試合アンカーを置いていた布陣とは異なり、3-4-3で試合に入りました。

序盤は耐える時間。堅守で凌ぐシーンが多い展開になります。
試合立ち上がりからボールを握ったのは吉備国際大シャルム岡山高梁。前線の裏を狙った仕掛けとアーリークロスに対応を迫られる中、守備陣が冷静な対応を見せます。
ゴール前のピンチには、キーパー米澤がキャッチングで存在感を発揮。CBの五味、加村、菅も粘り強く対応し、相手の自由な攻撃を許しません。

押し込まれる時間帯を耐えたふじざくらは、前半15分過ぎから徐々にボールを保持しはじめ、リズムが生まれます。18分には三田と小鍛冶の勇気を持った前進から、さらに脇田がシュートを狙うシーンを作ります。得点こそならなかったものの、相手ゴールに向かう姿勢が生まれ始めます。

そして前半21分、試合が動きます。右サイドでボールをキープした脇田から、保坂が山本とパス交換。ペナルティエリア内にボールが流れると見た内田が、素早く前線へ飛び出すと、エリア内で倒され、PKを獲得。これを山本が冷静に右足でゴールへ沈め、ふじざくらが先制点を奪います。

その後、相手が攻勢を強めてくるも、ふじざくらはブロックを敷いて対応。中盤での寄せ、最終ラインでのタイトなマークで自由を与えず、ロングボールやクロスもキーパー米澤が的確に処理し、追加点は許しません。

前半30分頃にフリーキックから相手のヘディングシュートがゴールバーを叩き、相手に詰められたシーンにおいても、米澤は身体を張ってブロック。相手からはゴールラインを割ったのではという判定も、これはしっかりノーゴールの判定。

前半40分には、辻野の左サイド突破から脇田、三田へと繋がる流麗な攻撃を見せ、惜しくも三田のミドルシュートは枠を逸れますが、チームとしての連動性と積極性が際立ったシーンでした。そのまま前半が終了となり、1-0で折り返します。

ハーフタイムに入り、田口監督からは「まずは前半、リードして帰ってきたことは素晴らしい。怖くないから、しっかりボールを持つこと。そして保持しながら攻撃を作る。苦しい展開が続いたけど、会話をして最後まで集中していこう」と伝え、選手たちを送り出します。

後半立ち上がりから主導権を握ったのは相手でした。前半に続き高い位置から攻勢を仕掛けられるも、ふじざくらは鋭いカウンターで応戦。4分には脇田が右サイドを突破してクロスを上げ、相手に弾かれるとそのこぼれ球を三田が拾ってシュートを放つなど、追加点のチャンスを作り出します。

相手のロングフィードやサイド攻撃にも、守備陣は集中を切らさず対応。キーパー・米澤の好セーブ・好判断もあり、試合は時間とともに緊迫感を増していきます⸻

22分には左サイド辻野のクロスから山本がヘディングシュートを放ち、さらに26分には脇田がボールを拾い、三田、島村とパスが繋がり、逆サイドの小鍛冶に展開するなど、相手に攻められる展開の中でもふじざくららしい攻撃を見せ、相手ゴールに迫るシーンを作りますが、フィニッシュの場面であと一歩及ばず、スコアは1-0のまま進みます。

しかし、試合終了が近づく後半42分、自陣でのクロス対応がわずかに遅れ、相手にゴール前で合わされて痛恨の失点を許します。


さらに立て続けに44分、今度はフリーキックからの混戦となり、最後は押し込まれ、2失点目を喫します。
勝利目前での2失点。相手に攻撃を防いでいたふじざくらにとって苦しい逆転となりました。

前半の先制点から終盤までは守備に回る時間がありながらも、ゲームをコントロールしていました。
だが、最後の5分間に試合全体の流れをひっくり返され、勝ち点3が手中から離れてしまいました。
この敗戦で連勝は4でストップ。しかし、これまで積み重ねてきた内容と成長が首位を走り続けた相手と戦えあえたことに繋がっていると思います。

次節は中断前最後の試合になります。

中断明けは負けなしでリーグ戦を勝ち上がるためにも、皆さん是非会場で共に戦いましょう。

以下田口友久監督、三田幸望、内田朱夏のコメントになります。

田口友久監督

Q)試合を振り返って
A)まず、遠方にもかかわらず多くの応援をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
試合自体は、相手がシステムを変えてきたことで想定外の部分もありましたが、選手たちはよく対応し、前半はPKで先制し、全体として悪くない内容だったと思います。守備陣も体を張って耐え、シュートも12本と、攻撃面でも多くのチャンスを作りました。ただ、試合終盤に立て続けに2失点してしまったことで、結果としては非常に悔しい敗戦となりました。選手たちは最後まで懸命に戦ってくれましたし、良いプレーも多く見られましたが、勝点を落とす形になったことは非常に残念です。

Q)難しい試合になってしまいましたが
A)一番の要因は、後半の精神的な揺らぎだったと感じています。特に1点目の失点後、気持ちの切り替えがうまくいかず、立て直す前に2点目を取られてしまいました。
技術的な面では、2次攻撃への備えやクロスへの対応、クリアの質なども課題です。人数は揃っていたものの、わずかな隙を突かれました。つまり、守れなかったというよりも「守り切れなかった」。集中力の綻びを相手は見逃さなかったと思います。
決定機を何度か作れていたので、2点目を取れていれば試合をクローズできていたはずで、そこも大きな課題です。勝ち切るための“もう一押し”が足りなかった印象です。

Q)次節に向けて
A)今節の敗戦は悔しいですが、落ち込んでいる暇はないですね。次はアカデミー戦を控えていて、ここに向けてしっかりと準備していきます。
取り組んでいることを大きく変えるつもりはありません。むしろ、自分たちがこれまで積み重ねてきたボールを動かすスタイル、全員でハードワークする姿勢をもう一度、丁寧にやり直すことが大切だと思っています。今回のようなオープンな展開の中でも、勝ち切れるだけのクオリティをつけていくために、セットプレーやクロス対応といった細かな課題にしっかり向き合いながら、「昇格にふさわしいチーム」へと進化していきたいと思います。

三田幸望


Q)試合を振り返って
A)まず前半のうちに相手に1点リードできたことがかなりプラスでした。難しい試合になるとは思っていましたが、前半は良い形で終われたなと思っています。そして後半。2失点した後も、チーム内では「まだ試合は終わっていない、下を向くな、まだまだ行ける」と声をかけ合い、鼓舞し合っていました。個人的には、今日は前回よりも一つ下がったポジションだったので、全体を見て動くという点では、体力的に以前よりもった方だと感じています。裏への抜け出しというよりも、セカンドボールを拾うことや中盤を埋めることを意識していたのですが、そこは90分間体現できたかなと思います。ピッチに立てていない選手たちがいる中で自分が出場しているので、日頃からチームのために行動してくれている選手たちに恩返しがしたいという気持ちと、自分自身も少しでも長くプレーし続けたいという強い心を持って今日も試合に挑みました。

Q)反省点を挙げるなら
A)試合終盤に立て続けに2失点してしまったことは、今のチームに突きつけられた大きな課題だと思っています。相手の運動量が豊富だったこと、そして私たち自身が作ってしまった隙を突かれたことが、失点につながった要因です。後半に入ってから、私たちの弱さが出てしまった感覚があります。シュート数では私たちが12本、相手が10本でしたが、決定率の面では課題が残りました。私自身も3本のシュートを打ちましたが、良い形で崩せた場面でも決めきれず、悔しさが残っています。
シュートの本数はもちろん大切ですが、それ以上に決める力を上げていかないと、これから先の上位チームや、もっと強い相手には勝てないと改めて痛感しました。個人的な部分では、失点シーンで私がもっと早くクリアできていれば防げたのではないかと思いますし、トランジションの場面でもっと早く戻れていたら違う展開があったかもしれないと、反省しています。
Q)次節に向けて
A)チームとしては、今日出た課題に対して、監督から最後に話があったんですが、課題と向き合い、チーム全体で改善に向けて話し合って取り組んでいかなければならないと思っています。私自身としても今日の試合でシュートシーンは多かったものの、決めきれずチームに対して恩返しができなかった部分があったので、チームの流れが悪い時こそ、その流れを良くするための選手になっていきたいです。

内田朱夏

Q)試合を振り返って
A)久々のスタメンでの出場で準備してきた中で、相手のやり方やシステムが予想とは違い、守備がうまくはまらなかったことが難しかったなと感じています。個人的には、試合への関与はできたかもしれませんが、足を引っ張ってしまうプレーも多かったので、もっとチームに貢献できる選手になりたいと思いました。前半にペナルティエリア内でファウルを受けてPKを得た場面では、「体を張ってチームに貢献してやろう」という気持ちでした。
PK前の飲水タイムでは主に守備の改善点について選手同士で話し合い、PKはなおさん(山本菜桜美)に任せた!という想いでした。なおさんのゴールは自分のことのように嬉しくて、なおさんをとても尊敬していて、先輩であり、師匠のような存在なので、決めてくれて本当に嬉しかったです。
ゴールを決めた後、なおさんとルーティンの「ETポーズ」をしたこともとても印象的な瞬間でした。
久々のスタメンでしたが、普段ピッチに立てていないベンチメンバーの気持ちもよく分かっていたので、今日の試合はこれまでの想いをぶつけて貢献したいという気持ちで最後まで試合に臨むことができました。

Q)反省点を挙げるとすると
A)チーム全体で声はかけ合えていたと思いますが、相手の方がそれを上回っており、ゴールに向かう気持ちも強く、自分たちのちょっとした隙を突かれてしまいました。シュートに関しても決めきれず、シュートの数が多いに越したことはありませんが、確率を高めていかないと上位には食い込めないと改めて実感しました。とにかく枠に飛ばすこと、そしてきちんと狙うことを意識していかなければならないと思いました。また、後半に入る前に監督から会話をしようという話があったのですが、ピッチでは隣の選手とは話せていたものの、全体的には会話が少なくなってしまっていたので次節は会話量もしっかり増やしていきたいです。

Q)次節に向けて
A)まずは今日の試合で出た課題にしっかりと向き合い、監督の言葉の通り、チーム全体で改善に向けて話し合い、1週間のトレーニングの中で落とし込んでいく必要があると思います。この悔しさは、必ず次に繋げなければいけないですし、次節こそ勝ち点3を取るために、試合に出る選手は責任感を持って、出られない選手もいつもチームを支えてくれているという気持ちを忘れず、全員で勝利に向かって準備していきたいです。まずは絶対に勝ち点3を取るという強い気持ちを持って、それを実現するために、日々の練習の中で一つひとつのプレーを大切にしながら、仲間としっかりコミュニケーションを取り、協力して取り組んでいきたいと思います。