【わたし日誌】2021年シーズンを振り返るVol.11 ~田中里穂#8~
FCふじざくら山梨の3シーズン目である2021年シーズンを選手自らが振返り、言葉に起こして届ける「わたし日誌」。
文章:田中里穂(本人)より
この一年間で自分自身が成長したこと
2021年シーズンはキャプテンの1人として務めさせていただきました。
菅野さんに言われた時は驚きましたが、4人と聞いて少し安心したのを覚えています。ですが、私は私の中の理想のキャプテンにはまだ遠かったので正直葛藤しながらの1年を過ごしました。
私のキャプテン像は「信頼のある人」です。今まで信頼される選手になるという目標を掲げたことがありますが、抽象的だったと思います。何をしたら信頼されるのか。その答えも抽象的だったと思いますし、言葉にするだけで何をするのか深く考えていなかったと思います。
ですが、キャプテンという立場を与えられたことで今までとは違った自覚と責任を持って自分の言動やプレーをするようになりました。
今まで以上に周りを見るようになり、例えば、練習の雰囲気が悪いと思ったらまず自分がプレーを変えたり、積極的に声をかけるようになりました。
この1年を通して、感じただけではなく何かアクションできるようになったと感じています。
キャプテンだからという意識からうまれたものですが、これからも行動力を持ってチームの力になれるように自分のやるべきことをやっていきたいと思います。
2021年シーズンでもっとも印象的だったことは
皇后杯全国大会1回戦です。
2021年シーズン最大の目標であったなでしこリーグ参入を果たすことができず、どうして勝てなかったのか、何がいけなかったのか、何が足りなかったのか、ひたすら考えるようになっていました。
その中でモチベーションのベクトルを皇后杯に持っていくのが正直難しかったです。私だけではなく、みんなそれぞれが葛藤していたと思います。
ですが、目標を共有しもう一度チームが一つになって戦うことができた皇后杯は、勝つことはできませんでしたが、本当に楽しかったです。
今までやってきたパスや守備の部分を出すことができ、この1年間というより、FCふじざくら山梨ができてからの3年間の集大成だったのではないかと思っています。
言葉でうまく言い表せないのですが、チーム全員が勝利に向けて一つになって戦えたことが何より楽しかったし、嬉しかったです。
また、2021年シーズンは勝つことが多かったですが、私自身どの試合も満足のいくパフォーマンスではなかったので、嬉しいけどモヤモヤする気持ちが残っていました。
ですが、この試合は初めて楽しかったと思うことができました。結果はもちろん悔しかったし、満足のいくパフォーマンスではなかったですが、今までとは何か違う感情がありました。
初めて、今、目の前の戦いを楽しむことができたのだと思っています。
この試合は私のサッカー人生で大事な試合になると思います。
あなたにとってFCふじざくら山梨はどんなクラブ
私にとってFCふじざくら山梨は、可能性を広げてくれるクラブです。
昨年、アスリートフードマイスター3級という資格を取得しました。興味はあったけどなかなか踏み出せない私に、クラブが踏み出すきっかけを作ってくれました。
また、オフザピッチ活動でも様々なことに取り組む事ができ、自分の勝手に決めていたここまでだと思っていた域をさらに広げてくれます。
このクラブの一員として活動していくことで、これからの自分のやりたいことが明確になっていくと思っています。
多くのことを学ばせていただき、多くの手助けをしてくれるこのクラブに結果で恩返しできるように、このクラブに所属する一選手としてFCふじざくら山梨のためにこれからも闘っていきたいと思います。
私がサッカーを続ける理由
理想と現実は思ったよりも程遠くて、そんな自分が悔しくなります。
嬉しいことや楽しいこともありますが、きついことや悔しいことの方が多くてなんでこんなことやってるんだろうと思う時もあります。
でもそう思う度に、”もっと”上手くなってやる、”もっと”強くなってやるという感情が必ず出てきます。私は意外と自分が思っているより負けず嫌いみたいです。
私はできない自分が悔しくて許せないから、今もサッカーを続けているのだと思います。
自分の満足するプレーが何かはわかりませんが、そう思える時がくるまで自分らしくまだまだ頑張ります。